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管楽器学生相手のゼミ [洗足学園音楽大學]

 洗足学園というのは面白いところで,こんなことも起きる。管楽器の学生相手にゼミをやったのだ。ピアノの学生相手ならなれているが,管楽器,それもそのうちの大部分は,高校でブラバンをやっていて大学にはいってきたような連中相手に何ができるか,大分悩んだ。

 考えた挙げ句,和声の基本についての話をすることに決めた。教室に入ってまず,50人くらいの学生に,専攻を聞いた。まず「サックスやってるひと手をあげて」。3分の1くらい手が挙がった。「じゃあフルート」。数人。「オーボエ」。一人。「クラリネット」。これも数人の手が挙がった。「ファゴット」。だれかが「いるんですが,いまトイレ中」(爆笑)。

 こんな調子ではじまり,あらかじめ用意したシューマンの「子供のためのアルバム」第1番を4声に編曲しておいたものをコピーして配った。たまたま楽器を持っていた学生を,指名したら,フルートが3人,クラリネットが一人,という編成になり,この編曲の演奏をしてもらうことになった。しかし問題が起きた。クラリネットの学生が「わたし、クラリネットですからこのハ長調の楽譜では読めません」当然のようにいう。「しょうがないなあ。あなた,なに管で吹く?」「B管です」。私は5線黒板にそのパートだけ,その場でニ長調に移調して書いてやった。
 
 こうして初歩の編曲の仕方からはじまり,このような2声で書かれた曲でもどのようにして4声に読むか,などなど,和声の初歩を話しているうちあっという間に1時間が過ぎた。面白かったけど疲れたあ。たまにはこれもいいが,そうたびたびはやりたくない。
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ake_i

1時間でこの内容は大変でしたね。
最後の2文、すっごく笑っちゃいました。
by ake_i (2008-07-02 15:27) 

klaviermusik-koba

ええ、でも面白くはあるのですよ。今度声がかかったらまた別のアイディアを用意します。
by klaviermusik-koba (2008-07-02 15:57) 

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