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シューマンの「子供のためのアルバム」 [洗足学園特別講座]

 シューマンの「子供のためのアルバム」。ある音大の大学院の学生に、この曲集の中で、子供の頃にどれか弾いたことがある人、といったらほとんど誰からも手が上がらなかった。というより、この曲集の存在すら知らない学生がいたのにはびっくりした。
以前にもブログでふれたが、シューマンは「子供のために」作曲したが、バッハの「インヴェンション」のように系統的にきちんとした教則本を書くつもりだったわけではない。シューマンの独特の音の夢の世界を小さな子供にも分け与えたかったのだろう。ピアノを弾く子供たちに「夢」がなくなってきつつある、と最近私は強く感じる。この講座で「音楽の夢」とはなにか、を改めて問い直してみたいと思っています。

7月10日  18:00 から   洗足学園大学  アンサンブルシティ棟 どなたでも入場できます。入場無料。

(追記)毎回ユニークな内容でご好評をいただいておりますこのシリーズ、もうかれこれ10年近くになると思います。最近思い出すだけでも、信時潔のピアノ曲、ベートーヴェンのハンマークラヴィア・ソナタのフーガの演奏法と分析、日本人の解釈するショパンのマズルカなど、演奏法、作曲法、形式、楽器法、音楽史、など多方面からのアプローチでほかには見られないシリーズです。今回のシューマンのユーゲントアルバムもご好評のうちに終わりました。ご関係の先生方、いろいろお世話頂き有難うございました。私が元気で、洗足学園大学がサポートしてくださる限り今後も続けたいと思いますのでよろしくお願い致します。
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コメント 4

K.

残念!伺えないのが本当に悔しい限りです。
またお目にかかるときに、ぜひ!当日のご様子など
お聞かせください。楽しみにしています。

私も昨日、授業で『楽園とペリ』を取り上げました。
いい曲だなぁ、と改めて思いましたよ。

by K. (2008-07-10 04:22) 

klaviermusik-koba

「楽園とペリ」ですか。曲名は聞いたことがありますが私はまだ知りません。学生にはそういう知られないいい曲を教えておくとなんか残るものですよ。

私は講演の中でほぼ同じ頃の作品であるの唯一のオペラ「GENOVEVA」を取り上げるつもりです。シューマンにオペラがあることを知らない人は多いですから。
by klaviermusik-koba (2008-07-10 07:26) 

K.

Genovevaは、2年前に演奏会形式で
全曲聴きました。
(私のドイツでの室内楽のトリオは
実はGenoveva Trioという名前です)。

ちなみに私がコンクールに出場した2000年は、
コンテスタントの演奏順番がGスタートでした。
作曲されて150年という記念の年だったので。
なんともシューマンコンクールらしいな、と
思ったのが懐かしいです。


私のクラスではあと、F.A.Eソナタも取り上げてみました。
・・・もちろん一方で、交響曲や詩人の恋など、
一般的な曲もとりあげていますので、
ご心配なく(笑)。


楽園とぺリは、シューマンが生前に
50回以上演奏されたという
当時からかなり評価の高い作品です。

ペルシア神話をもとにしていて、
とても美しい作品ですよ。
私もあまり詳しくないのですが、
興味があって、取り上げてみました。

ちなみにほかにお勧めというと、
合唱曲、バラの巡礼です。

結構素敵なマイナーな作品が
多いので、ぜひシューマンもおよろしく(笑)。
by K. (2008-07-11 19:39) 

klaviermusik-koba

いや、実をいうと、シューマンは曲の名前は知ってるけど、まだきいたことがない、というのは結構多い。それだけ日本では演奏される機会が少ない、ということでもあるわけで、2008年のシューマンイヤーも少しそういう作品に日があたるといいですね。作品目録をみると、本当に知らない曲が多いのに驚きます。Genovevaはオペラとしてはやはりある弱点がある、という評が多いですが、音楽としてみるべきところは多い。Genoveva Trioですか、いい名前だなあ!
by klaviermusik-koba (2008-07-11 20:51) 

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