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情報公開のよしあし [一般向け]

 情報公開が十分でない、と福島原発問題で批判が多い。このところの動きで私にも少しわかってきたのだが、私は情報はかなりの部分公開されていると思う。ただ、公開する側としては間違った情報を出すと後でたたかれるから勢い慎重にならざるを得ない。そしてなにがなんたか実際によくわかっていない、という部分も多いと思う。それに、日本人は基本的にまじめだから一生懸命公開しようと思えば思うほど、まだ何かかくしているんじゃないかと疑われてしまう、という悪循環となる。

 これがまじめに公開されなければ(秘密がいいといっているわけではないが)結果的にもっと風評被害は少なくてすんでいるかもしれない。例えば徹底的に情報が隠されたチェルノブイリもそうだし、イギリスの原発事故もそうだし、古くは広島に原爆が投下されたときだって、私は小学生だったが国民にはほとんど何も知らされなかった。これまでの世界の数々の核実験、原子力潜水艦の沈没、その他もろもろ、未だによく知られていない放射能汚染物質流出は世界中にいくらもあるのだ。日本がこれだけ情報を公開した結果、それなりに外国からもたたかれ、観光客が来なくなり、大変な思いを国民全部がしている。大きな流れとしては、おこってしまったものを今さら批判してももとに戻るわけではないから、政府も東電も何とかしようと一生懸命やっていることはそれなりに評価しなければと思う。批判は事態が収束してからでいい。

 もう手に負えない、東電も政府もおれのせいではない、とみーんな人のせいにしてほったらかしてあとは野となれ山となれ、という責任放棄が最悪のシナリオだが、日本人はまじめだからとにかく一生懸命何とかしようとしているので、私たちもあまりいちいち過剰反応をしない心構えはこの際対外的にも必要なことだろうと思う。震災後、東電がお手上げとなり、「もうわしゃしらん」と全面撤退になりかけたときに菅直人が怒鳴りつけて阻止した、というだけでも菅直人が総理になった価値はある、という意見には一理ある。これが鳩山だったらどうだろう、多分もっと悪い状況になっていたのではないか。
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