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ランメルムーアのルチア(2) [オペラ]

 どうやら今日はある会議を1日間違えてすっぽかしてしまったようだ。催促の電話かがかかってきて平謝りで勘弁してもらった。が家の中はいたって平穏で・・・

 「ルチア」のスコアをにらみながら全曲を何回かごく大まかではあるものの、通してピアノで弾いてみた。私はイタリア語はわからないから妻にレチタチーヴォのところを日本語で読んでもらいながらのいわば二人オペラである。アリアの部分は内容はだいたいわかっているからピアノのソロのようなつもりで弾いている。うっかりいい加減に先読みをしながら調子よくやっていると思いもかけない転調、非和声音、和声進行の妙が到るところにあるので気が抜けない。

 さすがに1幕が終わるとくたびれてしまうから、お茶でも飲み、一休みしてまた先を続ける、という作業になる。これをざっと三回ほどやり、最後には楽器を離れてアンサンブル全体を見通す。このくらいやっておくと本番の面白さも大事なところはその醍醐味を見逃さないですむであろう。

 とかく現代人は馬鹿にしがちなのだが、ピアニストやヴァイオリニストがこれらオペラの一番の聞き所のアリアをテーマにして変奏曲を作って自分の腕前を見せる、ということをやりたくなる気分になるのはよくわかる。しかしこれは若干の例外を除いて大体がろくな作品にはならず、テーマとなったオペラもたいがいのものは忘れ去られ、「ルチア」「夢遊病の女」などこの時期の傑作中の傑作だけが今も演奏され続けられている。やはり古典となって残るものはメロディの美しさ以外に、非凡な構成力で曲全体が支えられていることがよくわかる。
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