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傑作?駄作?1番のソナタ [ショパン]

 ちゃんと自分でさらってみたことがないショパンの1番のソナタ作品4。遅まきながら楽譜を見始めた。ほとんど一般には弾かれないし、誰かが弾いたのをたまに聞いても何だかよくわからない。何だかよくわからないものはやはり自分で苦労して弾き、考えてみるしかない。

 3つのソナタのうち、これだけはコンクールの課題からも外され、コンサートでも敬遠される理由は私もわからないではない。まあ駄作なのだろう、という気持ちがあって自分でもやってみる気にはなれなかった。確かに弱冠18才のショパンがソナタという大形式の作品を構成という点から見るならば、かなりもてあまし、大天才といえども経験不足の感は否めない。

 だがこの1,2年あとには二つのピアノコンチェルトをはじめ、見違えるように整然とした古典の形式を備えた傑作をものしている。この信じがたいほどの短期間にショパンの音楽的成長の裏には何があったのか、ともかくおどろくべき成長ぶりは私の想像を超える。

 面白いのは、この曲に限っていうとショパンはなにか古典のソナタをお手本にしてかいた、という形跡がみあたらないことで、第1楽章にはそもそも第2テーマすらなく、ハ短調に終始したまま原調で提示部を終わる、ということからして異例である。(つづく)
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