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小樽鉄道博物館 [鉄道あれこれ]

 これは正式名称ではない。正式には小樽市総合博物館だが、むかし、ここは手宮駅といって北海道鉄道発祥の地であり、敷地内にある約500メートルくらいの線路の中程にゼロ・キロポストが建っていることからもわかるように、実質鉄道博物館なのである。現在の小樽駅はのちにここから南へやく1キロ以上離れたところに移設された。前項でも触れた国産最古(正確には2番目に古い)の蒸気機関車7150型や、アメリカから輸入した1−C型のテンダー機関車「しづか号」などが静態保存されている。
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 ハイライトは1909年アメリカ製の「アイアンホース」(1−C)のテンダー機関車が動体保存され、毎日曜に構内で運転されるので入場券を買って入った人は無料で乗ることができる。大きなカウキャッチャー、木製で十字の桟のはいった窓枠、カラフルに塗装された車体などいかにもアメリカ西部劇を彷彿とさせるすばらしい雰囲気を持っている。
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 本当は今日は青函トンネルの海底駅で降りて見学する予定だったが(これも新幹線開通とともに見られなくなるから見るならいまのうち)昨日が少々強行軍だったので少し疲れ、予定を近場の小樽に変更したのである。毎日曜日に運転される「アイアンホース」、今日は月曜日だから列車の運転は期待していなかったが、どういうわけか今日は運転するのだという。まことにラッキーだったわけだ。線路はたった500メーター程度だが、両端に転車台があって行き帰りに機関車が方向転換する。実際走行している時間より転車台にいる時間の方が長いくらいなのだが、それでも見学者にとっては近くでいろいろな角度で機関車を見られるから、むしろこのショーの方がメインかと思われるくらい。残念ながらこの機関車はオイル炊きに改良されていてテンダーのうしろにオイルタンクが丸見えになり、小なりといえども「雨宮21」のようにドラフトが聞けないので、一般の人にこれが蒸気機関車の神髄と思われるのは心外だなあ、とも思った。

 その他、屋外には歴代活躍した車両が展示されているが、これらは私はずっと見て来たものばかりだからあまり私の興味はひかない。どこの鉄道博物館でもそうだが、車両はただ並べただけではダメで、このような100年以上もたった機関車を短距離とはいえ実際に運転しているところが小樽の博物館の魅力なのである。ジオラマの模型展示などはどこでも見られるが、ここのジオラマは北海道の鉄道開業当時の手宮駅とその周辺を再現していることで特色があり、一見の価値はある。

 鉄道は走ってこそ魅力がある。いかに珍らしい動物でも剥製ばかり並べた動物園など誰もいきたいとは思わないだろう。
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