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訃報(YRFC) [プライベート]

訃報がとどいた。四日市レールファンクラブのMさんである。私より2,3歳年上のはずだが、ここしばらく認知症ということで顔を見せなくなっていた。最近は肺炎を患っていてかなり悪い、と聞いていた。若い時から登山やスポーツにも熱心で、名古屋の放送局の仕事をリタイアしてからもボケ防止に毎日2時間の散歩は欠かさなかったようだが、これほど健康志向の努力家でもやはりダメな時はダメなようである。認知症は80歳をうまくやり過ごす、というのが大きなハードルのようだ。他人事でない。

彼は四日市のさる有名な家系の出身で、子供の頃も小遣いも裕福だったらしく、C62の牽引する「つばめ」のフル編成を自作して、毎月の例会で運転して我々をうならせ、また大いに羨ましがらせたものだ。何といってもOゲージだからそれは迫力があった。エアコンなどのない時代、八畳間をふたつぶち抜いてレールを敷いて窓を開け放って運転するから、歩いて行くと2,3軒くらい前からザーッという騒音が聞こえていた。のちになっては私の主宰するヨーロッパの鉄道探索にも何度も同行し、ずっとこの年まで交友が途切れることなく続いてきた友人の一人である。

私は仕事の都合で葬儀には出られなかったが、報告は逐一入ってきた。年をとるということは、親しい友人を失うということでもあり、仕方のないこととはいえ、寂しさは筆舌に尽くせない。

朝起きて ゆうべに顔は変わらねど いつの間にやら年は寄りけり
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