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第17回ショパン国際コンクール最新情報 [日本ショパン協会]

昨日、12時からポーランドのショパン・インスティテュートの所長が来日して、三田の駐日ポーランド大使館で関係者対象に記者会見を行ったので、私もそれに出席した。約50名程度の席は満杯で、日本人のショパンコンクールへの関心の高さが伺われた。以下はその報告の要約と私なりの感想である。なお、このような形で記者会見をするのは参加希望者最多の日本だけだそうで、今後要請があれば他の国でもやるかもしれない、とのこと。

今年は参加希望者が過去最高、世界45カ国から466名の応募があった。この中からまずDVD審査で160名に絞られる。さらに公開予備審査会でその半数、約80名が本コンクールにエントリーできる。

ただし世界の大コンクールの第二位までの入賞者は予備審査なしで一次予選にエントリーできるので、この数がどのくらいになるかは未定。日本では浜松の国際コンクールがそれに該当する。その数次第で予備審査の合格者数も多少の変動はある。第二次予選に進めるのはさらにその半数、約40名。第三次予選に進めるのはまたその半数の20名、ファイナルに残るのはその半数の10名。大変な難関となる。

審査員もかなりの数がこれまでのショパンコンクールの優勝者、というのも今回の特徴。アルヘリッチ、ユンディ・リ、ダン・タイ・ソン、オールソンなど、かなりスター的アピールも意識しているようである。日本からは海老彰子さんが参加する。審査委員長はカタジナ・ポポーヴァ・ズィドロンでラファウ・ブレハッチの先生に当たる。

こういう審査員の顔ぶれは1995年,自分もまわりも当然優勝、と信じて疑わなかったスルタノフが一位なしの二位、という結果に憤慨して「かつて予選さえ通過出来なかった審査員の審査など信用するに足りない」と暴言を吐いたのを気にした結果か? まあ暴言ではある。審査員の名前はあらかじめ公表されているから、その時点で審査員が信用出来ないと考えるならそのコンクールを受けなければいい。コンクール規定にもある。「審査の結果には意義を申し立てることは出来ない」。日本人は審査員が誰かはあまり気にしないで、やたらめったらコンクールを受けるが、ヨーロッパ人は気にする。「この審査員だと自分の演奏の傾向では受け入れられそうにないからやめとこう」。ドイツ系の参加者がショパンコンクールに滅多に顔を出さないのも多分その辺の理由による。

閑話休題。参加者の約半数がアジア系で、日本人は数の上ではトップである。つぎに中国、韓国の順となる。日本人が全参加者の20パーセントを占めるとあっては、記者会見にも熱が入ろうというものだ。
会見の後、質疑応答があり、海老彰子さんのミニコンサート、立食パーティーなどがあって、2時ごろ私はポーランド大使館を後にした。
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