ショパンの自筆譜 [Literature]
ショパンの自筆稿はこれまで、単独の曲がファクシミリとして出版されたことはあった。これは昨日、ワルシャワのショパン・インスティテュートから拙宅に届いたものだが、これから追って現存する限りの自筆稿を全て出版する予定でいるようである。何をもって自筆稿と断定するかだが、厳密に言うと、下書き、もしくはスケッチの段階のものは含まない。ショパン・インスティトゥートの基本的スタンスとして「出版するために最終稿として浄書したもの」としている。第一弾としてここにあるのは練習曲作品10であるが、実存するのは、3、5、6、8、9、10番の6曲のみである。
作曲家は作品が印刷物になった段階で自分の原稿は不要になったもの、と考えるからそれを大切に保存する、ということは通常ないし、作品を誰かに献呈するにしても、美しく印刷されて装幀されたものを送るのは当然である。そのため、我々が目にすることが出来る自筆譜は意外と少ない。作曲家は印刷の段階で校訂、訂正もするから、自筆譜が絶対にオーセンティックなものと断定するのも正しくない。しかし、作曲家がどういう場合にどのような書き方をするクセをもっているかを知るにはやはり自筆稿を目にすることが出来るのは有意義である。自筆譜がない曲の場合でも、その知識があることでかなり判断材料としては演奏家にとっても役立つ。
楽譜本体と詳細な解説書の立派に装幀された2冊にさらにハードのケースが付く。映像で見られるとおり、タイトル、解説とも、ポーランド語は当然として、英、独、仏、スペイン語、日本語、と6ヶ国語がついていて日本人としてはありがたい。将来はもしかすると中国語も付くかも、である。
作曲家は作品が印刷物になった段階で自分の原稿は不要になったもの、と考えるからそれを大切に保存する、ということは通常ないし、作品を誰かに献呈するにしても、美しく印刷されて装幀されたものを送るのは当然である。そのため、我々が目にすることが出来る自筆譜は意外と少ない。作曲家は印刷の段階で校訂、訂正もするから、自筆譜が絶対にオーセンティックなものと断定するのも正しくない。しかし、作曲家がどういう場合にどのような書き方をするクセをもっているかを知るにはやはり自筆稿を目にすることが出来るのは有意義である。自筆譜がない曲の場合でも、その知識があることでかなり判断材料としては演奏家にとっても役立つ。
楽譜本体と詳細な解説書の立派に装幀された2冊にさらにハードのケースが付く。映像で見られるとおり、タイトル、解説とも、ポーランド語は当然として、英、独、仏、スペイン語、日本語、と6ヶ国語がついていて日本人としてはありがたい。将来はもしかすると中国語も付くかも、である。
2015-03-29 11:14
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