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伊勢神宮 内宮参集殿 奉納演奏 [ピアノ音楽]

ピアノリサイタルを聴く、というのは私にとってあまりに日常的なことなので、よほどのことがないとブログネタにはなりにくい。ただ、このコンサートは記録に残しておく意味はあろうと思った次第である。

コンサート、というには多少違和感がある。正式には上記の通り、伊勢神宮 内宮参集殿 奉納舞台での「奉納演奏」という。ピアニストは西井葉子さんという昔私のところで何年かピアノを勉強したことのある人である。この人の経歴はちょっと変わっている。音楽大学には入らず、確か慶応大学の仏文科卒、だったと思う。しかし文学には進まずクロアチアでピアノの勉強を続け、現在伊勢に在住し、先日東京でもコンサートを行ったのでききにいったが、とてもいいピアニストになったなあ、という思いを抱いた。

能舞台は神聖なものであるからピアノのコンサートなどには通常絶対使わない。だからこれはいってみればバイロイトの歌劇場で和太鼓の演奏をするようなものかもしれない。彼女はここへ100年経ったニューヨーク・スタインウエイ、それもカーネギーホールで歴代の大ピアニストが弾いたという楽器をすっかり修復したものを持ち込んで使用する、という凝りよう。どういう音がするのか本人も見当がつかない、という。さもあろう。伊勢神宮の能舞台は、私も佐渡で幾つか見たような屋外にある。そこから少し隔たったところで聴衆は聴く。本人もそういう条件のもとで弾くなら、曲はバッハのゴルトベルク変奏曲以外あり得ない、とこだわったそうである。

しかし実際現場を見て準備をする段階になると多分無理、ということで、ラフマニノフのソナタとか、英雄ポロネーズといった割に普通のプログラムに落ち着いた。彼女とのメールのやり取りで私もゴルトベルクでないのは残念だ、と伝えたが、熟慮の上、このアイデアはいずれまた、ということになりそうだ。メールで送られた写真を見ると文字通り静かな佇まいの簡素ではあるがすばらしい檜の舞台でここでピアノが弾けたらさぞかし本望であろう、という環境にある。

5月31 日 12:30 伊勢神宮内宮参集殿 予約、入場料は不要。実はこの前後のスケジュールが私は過密で、行けそうにない、と伝えたが、それでも私もこれを見逃すのはあまりに惜しく、なんとか予定をつけられないものか、と苦慮しているところである。
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