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鉄道模型の歴史(2) [メルクリン、そのほかなんでも]

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前ブログでメルクリン鉄道模型発祥は1895年、と書いたが、この頃はまだ模型鉄道に必須のモーターの動力はなかったはずである。実際に電動モーターが小型化され、模型鉄道に導入されるには1926年まで待たなければならなかった。これまでご覧頂いたメルクリン初代の電気動力車は1926年以降のもので交流20Vでこれはそのとき以来あまり変わらない。

この映像は現存している私の自作の一番古いもの。3両編成の京阪神急行電鉄(現在の阪急電車京都線)デイ100型のOゲージ1/45の模型。当時、実車も急行は3両編成で運行されていた。制作は3両一度に作ったわけではなく、2年くらいはかかっているであろう。高校2年生ごろなので1952年ごろということになる。60年以上経過している割にはラッカー塗装はさほど劣化していない。窓ガラスはまだプラスティックという素材のない時代、本物のガラスを貼り付けてあるだけ。それでもまだ接着剤がかろうじて持ちこたえ、慎重に動かせば剥がれないのはすごい。

買えた部品は、台車、車輪、モーター、パンタグラフ。それ以外はあらゆる店、模型飛行機店、電気店、小間物屋のボタン売り場、大工道具屋など渡り歩いて少しでも使えそうなものは、なんでも改造して利用した。図面は全長20メートル、という以外何もわからず、古ぼけた写真を頼りに、それと実車をよく観察して(自分のカメラを持つなど不可能な時代)その特徴を捉えて設計図を引いた。当時の模型仲間の価値観として、「いかに実感を表現するか」が最重点とされていたので、詳細なところはあまり問題にならなかったし、当時の材料、工作力では限界もあった。完成したときは交流3線式であったが、のちに直流2線式に改造した。

写真でも確認できる窓周りのリベットはごく薄いボール紙の裏から、一つ一つ、釘を押し付けて凹凸を作る、という気の遠くなる作業も「鉄道好き」には障害とはならなかった。
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