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南西諸島のツアー(2) [旅行]

こういうものはすぐに忘れてしまうから、以下は自分のための島巡りの簡単な忘備録。

第一日

全日空機で石垣島に直行。今日の予定はそれだけ。すぐ全日空インターコンチネンタルホテルにバスで10分ほど。石垣島なんてせいぜいB-737くらいだろうと思っていたら、最近滑走路が延長されて、今日の搭乗機は最新鋭B-787、例のバッテリの不具合で当初物議を醸した機材で平日だが満席。空港もマルタ島やクレタ島のように地面にタラップで降ろされるのではなく、7つもの搭乗口のある近代的なもの。今はどんな地方空港でも空港ビルから直接飛行機に乗れるから、タラップで乗降するのは国賓級のクラスの人だけになった。

第二日

西表島まで高速船で約40分。仲間川クルーズの小型船に乗り換える。川があまり深くないので普通の形の船は無理らしい。これは船というよりはトロッコ列車の「トラ」の車輪を外したような形にエンジンをつけたようなものに近い(Wie der alte Aussichtswagen bei der Rh.B)。膨大な量と種類の多いマングローブを見物する。「マングローブ」とは植物の名前かと思っていたが、実は海水の潮水と真水が交わるところに生息する植物一般を指す。片道25分くらい川を遡ってもまだまだマングローブは先まであるところを見ると、こんな上流まで潮の満ち引きがあるのだろうか。ジャングル、というのは生まれて初めて今回あちこちで間近で見ることができたが、植物の生え方の密度は本州の比ではない(unglaublich dicht)。太平洋戦争ではこんな歩行もできないところを過酷な死の行進は行われたのだ。

よくツアー広告の写真にあるおなじみの水牛車に揺られて海峡を渡る、という由布島観光もあった。軽自動車も平気で渡っているところをみると海底もサンゴ礁なのでタイヤが沈み込まないのである。海深もせいぜい10センチくらい。大した距離でもないので当然歩いても渡れるが歩いて渡る人は見かけなかった。ここの水牛は農耕用に多く使われていたが、今は牛口(?)が減っている。その再就職先がこの観光業なのだ。水牛の家系図が掲げられていて、「裕次郎」とか「小百合」とか一頭一頭に名前がつけられている。牛車の運賃はいくらか?に興味があったが、ツアー料金にコミコミだからわからなかった。発車時刻はきちんと表示されているが、到着時刻が不明なのは、相手が水牛機嫌次第だからであろう。

竹富島。ここがとても気に入って住み着いている作家もいるそうだが、わかる気もしないでもない。建築に厳しい制限があるので昔からの村の雰囲気がそのまま保たれている、小さい島全体が見事な統一体をなしている。島全体が国の文化財に登録されたのも当然といえば当然。竹富島もそうだが南西諸島の多くが標高せいぜい50メーターくらいの全く平たい島が多いので、地球温暖化が進めば真っ先に沈没するのではないか、という危機感はここへ来ると身近に感じる。こういう平たい地形では保水する山岳地帯がない。この竹富島は 石垣島からパイプで供給されており 島によっては地下水を汲み上げる。このあたりの小島はサンゴ礁が隆起してできた島なので、雨は多い地方だがサンゴ礁はスカスカで水を貯めてくれない。そこでコンクリートの壁で囲った「地下ダム」に水を貯めている。なにしろ、名だたる「台風銀座」であるのだから水には不自由しない。問題はその保存法である。
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