ロシアの長距離寝台車 [ザクセンモデル]
私のコレクションの鉄道模型車両をこうしてときおりご紹介していっても、いつまでたっても終わらないであろう。私自身が把握しているものについてだけでなく、長男がそれ独自に集めているものも少なからずあるから、それらをあわせると全貌は全くつかめない。
このロシア(旧ソ連)の遠距離用寝台車もそのひとつ。ヨーロッパのどこかの国、フランスでもドイツでもスイスでもイタリーでもいいが、鉄道に興味のある人が、少し注意深く観察していると旧西側諸国のカラフルな車両たちに混じって、2両くらいのロシアからの地味なグリーンの直通寝台車(Kurswagen)が編成中に混じっていることをときおり発見されることもあるはずである。ロシア語、ドイツ語、フランス語、イタリア語の4カ国語で「寝台車」と書かれている。英語表記だけがないのはイギリスやアメリカに行くことは想定していないからに違いない。
細部まで実によくできている。ロシアの車両独特の窓の下半分にレースのカーテンがかかっているのも面白い。同封されている行先表示板の運転最長距離はハバロフスクーモスクワーシュツットガルトとなっているが、これを直通で乗車する人がいるとはとても思えない。このザクセンモデル、という会社はもう今は存在しないと思う。