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フーガの技法(12) [ピアノ音楽]

 とうとう買ったのだ。「デジタルピアノ」である。目的はただ一つ、「フーガの技法」を弾くためだけに、である。少し幅を広げれば、初期バロックのオルガン曲など、弾けるものはほかにもあろう。足鍵盤はないから本当のオルガニストはこんなものは買わないだろうが、私にはちょうど良い。8フィートのいちばん基本的な音が狭い部屋で弾くにはいちばんよく響く。が、全くわずかの技術的ごまかしも利かないからフーガの練習にはもってこいである。

 もとより、この楽器はオルガンに特化したものではないから、限界はあるものの、8種類とそれらを組み合わせる音色が得られるのでフーガを弾くくらいにはちょうど良い。普通の人はピアノの代用品、と思っているらしいが、私はオルガンの代用品、と位置づけている。そのために、ほかのメーカーの電子楽器もいくつかあたってはみたが、K社の中でも一番グレードの高いもので、昨年表参道のコンサートで弾いてみて気に入ってはいた。ティビアのストップではオルガンの風の音が聞こえるところがにくい。だが問題もある。曲の途中でストップを変える作業がうまく行かない。が、練習次第では少しはスムーズに行くようになるかも知れない。これも実物のオルガンのように、あらかじめ設定しておいた組み合わせを、場所ごとにそれこそコンピュータで自動的に変化させられないものだろうか。

 アメリカの何とかいう教会のオルガンの音をサンプリングして、それにある修正を加えたものらしい。鉄道模型と同じで、本物のサンプリングをそのまま使ったのではうまく行かないのだそうだ。 もうひとつ、これは3つの平均率のほかに、古典調律、ミーントーンやヴェルクマイスターといった調律が手軽に楽しめるのも大きな長所。また面白いおもちゃがひとつ増えた。
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K.

こんにちは。先日K社の方と、それこそこの話題になりましたよ。
先生、お部屋からしばらく出てこないんじゃないか(笑)、と
みんなで話しちゃったりしていました。

by K. (2008-10-26 13:08) 

klaviermusik-koba

はい、そのとおり。去年のコンサートはにわか仕込みだったから、この楽器を充分使いこなせなかったので、目下詳細研究中ですがまだ使い方がよく分かりません。
by klaviermusik-koba (2008-10-26 18:02) 

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