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洗足学園のコンサート [ピアノ音楽]

本当にここはコンサートの多い大学だ。これ自体、学生には出演チャンスもたくさんあるし、恵まれている。この大学に姿勢はおおいに評価すべきだとおもう。

大学院コンサートシリーズと銘打ったコンサートがあって、この特徴は先生と学生が一緒に出演するところにある。話が長くなるからピアノに限ると、去年は私が編曲したものを指揮した。今年はもっとおおくの学生に出演してもらおうと、ブラームスのワルツの2台ピアノ版全16曲(うち11曲は私の編曲したものだが、きいている人にはどれがブラームスのものか、私のものかが殆ど判別できないくらい)で昨晩は横浜のフィリアホールで4曲づつ8人の学生が出演して全曲を演奏し、なかなかみんないい演奏をした。

3月18日はサントリーホールで今度は別のメンバーが出演する。他の分野の企画もとても面白いからぜひきいてください。但し企画は先生が立てるから多少マニアックになる。今年は私はステージにこそ立たないが、学生には編曲の意図、やり方を逐一説明をし、一緒に演奏する以上の効果はあったと思う。

洗足で私の仕事の中心は個人レッスンもやるが、ゼミ形式の演奏や講義で、大学院の学生だけなので人数は限られる。でもこれにはもぐりで、よその学生や先生なども参加してなかなか活気がある。肝心の院生よりほかの聴講生の方が多いことすらある。コンチェルト研究、と銘打っているが、ピアノに関する、あるいは音楽に関するあらゆる分野に及ぶ。去年の変わった題材をいくつかあげてみると、「レチタティーヴォ・セッコの伴奏の仕方」(つまり通奏低音のやりかた)「コンチェルトのカデンツの作り方」(ここでは私が即興でカデンツを弾いて見せたりもした)「クラリネットの性能」クラリネットの学生に楽器の説明をさせ、A管、B管、Es管などの性能や音色、音域の違い、使われ方、などをピアノ学生に教える、などなど。

来年度ももう1年間やります。大学には内緒だが外来の人も私は歓迎します。但しピアニストだったら弾かされることも覚悟の上で来ること。私も年だからいつまで続くかは保証の限りではないが、私がいちばん楽しんでいる仕事の一つである。

来年のこのコンサート用の曲もそろそろ考えておかなくてはならない。ベートーヴェンの8番のシンフォニーでもやるかな・・・。


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コメント 8

makkie60

御健闘をお祈りします。何年か前、出身のG大での師匠の院対象「室内楽演習」が何故かシューベルトの歌曲”冬の旅”になり、モグリで聴講したのを思い出しました。当時S音楽短大講師職でしたが、正式にG大教務課に聴講依頼を願いでたら、職場学長からG大学長宛の”聴講依頼書”を提出の上、学部教授会の承認が無ければ”正式”の聴講は出来ない旨の御達しを受けました。頭に来て”無断で伺っても良いのですか?”と訊いたら”当方は関知しません”との事で、仕方なく(ン?)潜った次第です。大学とは、在る意味”立派”な御役所の典型かもしれませんね!”モグリ”をどうぞ大切になさって下さい・・・・店子マッキー
by makkie60 (2007-02-28 22:42) 

hazuki.s

昨日はお疲れ様でした&ありがとうございました♪
ほんとに、演奏会の多い学校で、
楽しい2年間を過ごすことができました(^▽^)

コンチェルト研究の授業、全部には出席できず…でしたが(すみません)、
4月からも、ちょこちょこもぐりに行かせてください(笑)。
by hazuki.s (2007-02-28 22:58) 

klaviermusik-koba

G 大の先生のなったときはまだ34歳でしたから、蓄積が全然なかったので大変だったけど、あのころに比べれば、知的蓄えも多少は増えたから、その分ましな内容にはなってるかと思います。「フーガの技法」の話もしたいがこれはまだ目下勉強中。
by klaviermusik-koba (2007-03-01 11:29) 

れいこ

3月10日に2台「ワルツ」を演ります。
いよいよ本番も近くなって来ているのに、まだまだ迷う事も多いです。
Nr.16の17小節目からですが、第1と第2の二つのメロディーを対位的に考えた方が良いのかな?と考えているのですが、どうでしょうか?

10日のコンサートでは、来場者全員にアンケート用紙が配られ、入場が無料なのでアンケートに答える事がお客さんに課せられるそうです。

さぁて、何を書かれるやら…(苦笑)
by れいこ (2007-03-02 23:49) 

klaviermusik-koba

その通りですが、これは解釈により違った考え方があって良いと思います。私はmfで示した方が主旋律、pで示した方が対旋律と考えています。ご成功を祈ります。
昨日まで2泊3日で塩沢に行っていました。洗濯したシーツ類、届いていました。気を遣ってくださってありがとう。
by klaviermusik-koba (2007-03-04 11:57) 

れいこ

ありがとうございました。
私も、主旋律と対旋律と考えるのが自然と思います。
目下のところ、気になるのは曲と曲の間です。特にNr.9→10→11はあんまり開けたくないけれど、心の準備が追いつかない(笑)
もっと、この作品を全体的にしっかり把握しないと…(凡人にはこれが難しい)

ともあれ、2台ピアノの楽しさにかなりハマっています。

最近の電子ピアノはかなり軽量化しているので、持ち運びに便利です。
わざわざピアノが2台あるホールで演らなくても、近所の小学校や公民館でも演奏できるので、今後は既存の2台の曲に音色等手を加えたレパートリーも増やしたいと考えています。

塩沢もすっかり春の陽気だったでしょうね。
by れいこ (2007-03-05 12:24) 

klaviermusik-koba

塩沢もすっかり春で、外を散歩するにもダウンなどとても暑くて着ていられないくらいでした。

学生たちのゲネプロをきいて思ったのは、1曲終わったらゆっくりと鍵盤から手を離して「楽譜をゆっくりめくること」。とアドバイスしました。そうでないときいている方はせかされてるような感じで落ち着かないのです。
by klaviermusik-koba (2007-03-06 08:53) 

れいこ

今、弾いてみたらほぼ全曲1曲が終わったら鍵盤から手が離れるや否や、余韻を聴く事もなく次の曲を弾いていました(苦笑)
これが二人になると、セカセカとページをめくってから二人で睨み合ってなかなか次の曲が始まらない…
これじゃ、聴いている人はたまったもんじゃないですね。

曲間とは、曲が「終わって」から、でした。
by れいこ (2007-03-06 10:22) 

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