全国町田ピアノコンクール

　２年間中止になっていた町田のコンクールが再開されることになって、第２予選に顔を出した。思えばこれも発足して３０年になる。最初「町田こどもピアノコンクール」といっていたのが、大学生以上も加わることになったが、大学生ともなれば「子供コンクール」なんていやだ、といって敬遠するにちがいないから、私の発案で「町田ピアノコンクール」にしたら、ということでしばらくそれで続けてやってきた。ところが今回いって見たらなんと「全国町田ピアノコンクール」に昇格しているではないか。中身はそれほど変わっているわけではないが、「全国」というネーミングが幸いしたか、大学生以上の参加がやたらとふえた。ネーミングは大事ですよ。今度は「町田国際コンクール」にしたら、と私はいって笑っている。まあ、魚で云えば「イナダ」「ハマチ」が「鰤（ぶり）」になるようなものか。出世魚ならぬ出世コンクールである。それで実際、ハマチ並にレベルがあがったかどうかは本選を見ないとわからない。『鰤』はまだ当分むりだ。

ネーミングに実態のほうがあとからついてくる、というのはままあることだ。