近鉄・大和西大寺駅

　夏の休暇の終わるのは早い。鉄道三昧で終わったこの休暇はほんとうにあっという間だった気がする。明日からは本業に戻り、アンサンブル・コンクールなど３つのコンクールの審査の仕事が目白押しとなる。

　これは近鉄西大寺駅で撮影した、阪神三宮行きの直通電車。たぶん、ここは数ある私鉄の駅の中でも、一番変化に富む興味ある駅であろう。ただホームにたたずんで観察しているだけでもあっという間に時間がたってしまうくらい。近鉄京都線、奈良線の交差する、Knotenpunkt(網の目の結び目）なのだが、系統としておおざっぱにいうと：

１，京都ー奈良
２，上本町ー奈良
３，橿原神宮前ー京都
４，伊勢志摩ー八木ー京都

という近鉄本線のほかに、

５，奈良ー難波ー三宮（近鉄ー阪神直通車）
６，西大寺ー竹原ー京都ー国際会館（近鉄ー京都地下鉄直通車）

それぞれが特急、快速、急行、準急、区間準急などが入り乱れ、３面６線のホームさばいているさまは壮観というほかない。３社が相互乗り入れしているというだけなら、東京ではめずらしくも何ともないが、ここは路線の結び目がほぼ直角になっているので複雑なポイントをうねうねわたりながらホームに進入するのを橿原神宮方向のホームの端にたって眺めていると、よくまあこんな複雑な路線で事故も起こさず、定時運転をしている、と感嘆する。
はじめての乗客は多分なにが何だか分からなくてうろうろするに違いない。