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観光特急 [鉄道全般]

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[↑]ホロがついているのは増結用で繁忙期はもう1輌増結が可能
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 急行列車で世界一おそい、という点ではスイスの「氷河急行」がまず頭に思い浮かぶが、この「特急」に乗ってみると必ずしも正しくないのではないかとさえ思う。特急「隼人の風」(鹿児島中央ー吉松)はたった68キロの距離を1時間45分もかけて走るから、遅さという観点からいうなら「氷河急行」や「何とかトロッコ列車」と、どっこいどっこいではなかろうか。

 もともとこの路線は鹿児島中央から日豊・肥薩線経由で熊本まで結ぶ列車だが、直通ではなく、実質3つの列車に分割されている。時刻表だけ見ていたのではなぜそうなっているか実態がわからないが、乗車してみるといろいろなことがわかってくる。必ずしも3列車分の特急料金を取りたいためでばかりでもない。ちなみに真ん中(吉松ー人吉)部分の「いさぶろう・しんぺい」は普通列車である。

 このルート、日豊本線・肥薩線・鹿児島本線を結ぶローカル線は本来、元祖鹿児島本線であった。ちょうど日露戦争の始まる直前に建設されたため、海側に面したルートは敵にねらわれやすいので、安全保障の面からあえて勾配の多い山側を選んだのだそうである。錦江湾の桜島を眺めながら隼人から山線に入る絶景ルートで、ダイヤに余裕のあるローカル線だからこそ、景色を見てもらうためにあえてゆっくり走り、下車して見るべきものがある駅には長時間停車する。

種車がキハ47という片運転台の2両連結なので改造するにも適度なサイズといえる。水戸岡氏のデザインであろう、ほとんどが木製の内装で、ほっとする雰囲気がある。ただ、「耐火」という点でどうなのかが気になった。室内の座席配置は転換クロスシートとして座席指定出来るのは2/3程度で、残りはこのように大きな展望窓とかの遊びに使われている。ともかく楽しい。デザインは車内の小物に到るまで細心の注意が払われている。窓のサッシもむき出しのアルミの色は使われていない。

 日曜日のため、かなりな利用客がある。子供連れ、カップル、明らかに「鉄」の数人連れ、などなど。しかもこれは毎日運転される定期列車であるところがすごい。平日もそれなりの利用者があるのだと思われる。
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