SSブログ

パデレフスキ・ピアノ国際コンクール [ピアノ音楽]

今年の11月にポーランドのビドゴシチというところで行われるパデレフスキ国際コンクールの東京予備選の審査を頼みたい、と審査委員長のピョートル・パレチニさんから依頼を受けていたのだが、肝心のパデレフスキ協会から、詳細を何も知らされていないので慌てて問い合わせたら、やっと今日10時から銀座のヤマハで、と返事がきたのがつい1週間前。いかにもポーランドらしい。

あまり日本では名前の知られていないコンクールだが、イグナツ・ヤン・パデレフスキ、といえばポーランド初代大統領であり、歴史的な大ピアニストであり、日本ではショパンピアノ曲全集のパデレフスキ版として知られている。世界各地の予備選はすでにワルシャワ、ロンドン、ウイーン、ニューヨーク、ソウル、モスクワが終わっていて東京が最後だそうである。パレチニさん、せっかくウイーンでやったのにオーストリア人は一人の応募もなかった、と苦笑していた。まあ私はさもありなん、と思った聞いていたのだが。。。

審査をするのはパレチニさん、海老彰子さんと私の3名で、応募者は7名のはずだったが、1名欠席で
合計6名となった。コンクールのレベルが高いのに日本ではなぜかあまり知られていないので応募が少ないのであろう。6名のピアニストが30分のプログラムを演奏する。数は少ないがレベルは非常に高い。今日のオーディションでは話し合いの結果2名のピアニストを推薦することになったが、そのままコンクールに出場、と決まるわけではなく、個人でDVDをポーランドに提出するケース(南米、その他予備選にとても出かけられない遠方からの参加者)もあるので、それらを総合して決めるのだそうだ。それならはじめから全部DVD審査にすれば公平で良さそうなものだが、そのあたりの曖昧さもポーランドというお国柄ゆえんか。

私もこのコンクールについてはよく知らないので、パレチニさんに「このコンクールの目的はなんですか?パデレフスキの作品や偉業を世間に知らせるためですか」ときいたら「まあそれもあるが、ショパンコンクールはあまりに有名だが、ショパンを上手に弾けないから、ピアニストとしてダメ、というわけではない。むしろショパンは上手でなくとも他のプログラムでいいピアニストを掘り起こすのが目的。現にポーランドの若いピアニストにはショパンが弾けなければ、というプレッシャーがかかりすぎている。それを何とかするため」という答えが帰ってきた。ちなみにこのコンクールの歴史は古いが、様々の事情で中止になってきた時期も長く、今年で9回目、とのこと。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

パリのメトロ・1960VT11.5 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。