VT11.5 [古い旅のアルバム]
あまりよく撮れていないけれど、これも今となっては残す価値もあるかも知れない一枚。TEEのいわばドイツのフラッグシップとでもいうべき、オリジナルの形と塗装のVT11.5。1962年の秋。Hamburg-Altona駅で自分の乗る予定のD-Zugを待っているときに、偶然この列車が到着したのを見て慌ててカメラに納めたもの。このディーゼル動車もだが、ご注目いただきたいのは当時のHamburg-Altona駅。電化されていないので、架線類が全くなくてずいぶんスッキリしていることや、駅舎もまだよく整備されていないけれど、その割には当時としてはめずらしいかさ上げされたプラットホーム、など当時のDBの状況をうかがい知ることが出来る。
この列車の中央の客車に「HELVETIA」の大きな文字が書かれているので、ハンブルクーチューリッヒ間を結んでいた比較的初期のTEEであることがわかる。この列車によって電化されていない路線を含む国際ネットワークが可能になった。ドイツを主要都市を中心にパリ、チューリヒ、ミラノなど国際列車の雄として一時代を画した。
追記:予想外に多数のアクセスを頂いたのでアンコールを一枚追加します。同じホームからほぼ逆方向を撮影したものです。どちらの写真も不思議なのは到着にせよ、出発にせよ、意図したわけでもないのに人物が全く写っていないこと。もしかして回送列車?
2013-07-05 11:15
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コメント(3)
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素晴らしい写真ですね、こういう車両のまさに「生きた」姿を見られるだけでも、本当に貴重です。
今月31日にInterCityHotel Hamburg-Altonaに宿泊予定です。せっかくの機会ですから、今のHamburg-Altonaを観察したいと思います。
by HUH (2013-07-05 22:35)
写真集でみる写真と違って、文章を書いておられる方が実際にその場で撮影なさった写真というところが、まるで本当にお宅に伺ってアルバムを見せていただいている臨場感があります。Vt.11.5は、30年前、メルクリンを始めたころから一番大好きな列車で、ロコのプラ製品を横目で見ながらダイカストの製品化を待ち続けていました。現役時代の写真はディーゼルの汚れまでもが風格がありますねえ。ありがとうございました。
by N (2013-07-06 01:15)
HUHさん、
ドイツ旅行、うらやましいです。ハンブルクはもう長年行っていないのでAltona駅についてよく知らないのですが、いまも当時のように長距離列車のターミナルであり続けているのでしょうか、最新の映像、お待ちしています。お気をつけてお出かけください。
Nさん
下手な写真でお恥ずかしいのですが、VT11.5数多いドイツのデイーゼル動車のなかでも圧倒的に存在感がありますね。写真ではなかなか伝わらないのですが、初めて見た車両のボリューム感、それまで写真で見て知っていたものよりはるかに巨大なものを見た、という実感はありました。2002/3年にメルクリンのカタログに載っていますが、私も欲しいと思いながらまだ手にしていません。
by klaviermusik-koba (2013-07-06 09:19)