ブラームスのワルツOp39の2台ピアノ版(編曲その4) [ピアノ音楽]
ブラームスのワルツ作品39はピアノ連弾用に作曲されたのが本来のオリジナル。ブラームス自身はそれを(1)ソロピアノ用に編曲、(2)もっと技術的にやさしい編曲のもの、(3)2台ピアノ用の編曲。しかしこれは全16曲のうちのなぜか5曲しか残していない。
このようにブラームス自身になるものとしては4つのヴァージョンがあります。これほどの多くのヴァージョンがあるのは当時から大変一般に人気があり、出版社がさらに違ったヴァージョンを望んだため、と考えられます。
ふつうのピアニストは2台ピアノで弾くときは5曲だけであきらめてしまう。でも私はこれをあきらめないのだ。残りの11曲を出来る限りブラームスの書法に忠実に書き足して、全曲を2台ピアノ用に仕上げてしまいました。コンサートにはもっぱらそれを使っています。原曲を中に挟んでもほとんど違和感はありません。こういう編曲はもっとも私の得意とするところで、出来る限りブラームスのスタイルに近く、私個人の趣味は極力避ける。このヴァージョンはこれまであちこちですでに何度も演奏して効果のほどは証明済みです。
なおこれの付録として、有名な変イ長調(オリジナルはイ長調)を2台ピアノ用、たたし第1ピアノは「左手だけ」、第2ピアノは両手、つまり2台ピアノ3手用という変わり種。面白いけどこれを16曲の中に組み込んで演奏するのは編曲者としてはやって頂きたくありません。編曲スタイルが全く違うからです。どちらのパートも比較的演奏は技術的に難しく書かれています。
2006-01-08 17:53
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