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一人あたりの酸素量 [旅行]

5月3−5連休まっただ中、あるピアノコンクールの仕事で、東京ー新大阪を往復した。往復とも500系の「のぞみ」で、好んでそうしたわけでなく、選んだ列車が偶然そうであったに過ぎない。帰りに「のぞみ」を予約するとき、窓口で「これ、もしかして500系?」とたづねたら、「ええ、そうですがお好きでなければ次ののぞみは700系ですからそれにしますか?」と答えが返ってきたので、「いえ、まあいいです」。

500系の普通車はシートが古いうえ、座り心地が悪いから敬遠したいのだが、この日はグリーン車に乗る、と決めていたから、それならどちらでもいい、ととっさに判断したに過ぎない。それと、500系は外から見ている分にはスタイルが斬新で悪くないが、車内は700系に比べて狭く、乗客一人あたりの空間体積が問題で、車内が満席であった場合「乗客一人あたりの酸素量」が減るから疲れる。500系ではそれが特に顕著で私が500系の普通車を敬遠する理由はそれだけだ。

この「一人あたりの酸素量」は私にとって疲れに決定的な影響を及ばす。私は見栄とか地位とかを気にしていつもグリーン車に乗る、などという不経済なことはしない。「一人あたりの酸素量」が問題なのであるから、がら空きのことが予想されるときには普通車で充分、満席が予想されるときはグリーン車、というのが判断の決め手となる。連休のような特に普通車が混雑することがわかっている場合、私にとって5000円のグリーン料金は払う価値がある。特に今回のように仕事がハードで疲れたあとはその効用はおおきい。

でもこの「グリーン車」というネーミング、私にはいまだに抵抗があってうけいれがたい。もう少しスマートな呼び方がありそうなものだ、と思いませんか。


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コメント 7

Akira

JR西日本の500系と言えば、ドイツのAlexander Neumeister氏が率いるNeumeiste & Partner によるエキステリアデザインで当時としては、日本のみならず、ドイツでも話題になった新幹線です。もちろん今でもこのエクステリアの造形は、JR車輛のなかで唯一無二を誇る人気ですし、私も大好きなデザインです。残念だったのは、彼が提案したインテリアデザインが通らず、車輛メーカーのデザイン部門が行ったことでしょう。つまりエキステリアとインテリアのデザインコンセプトのミスマッチが、現在の乗客として見る500系の不人気にあると思います。
他にも、ドアの開閉時間が長いなど運営側からも敬遠されている面があるようです。
コンセプト段階で新幹線の輸送量を勘案するならば、敢えて500系は「のぞみ+」とでもしてオールグリーン車にするとか、少なくともあの断面では座席配置を2+2にすべきだったと思います。
結論から言えば、Neumeister氏は新幹線の定員を完全に理解していなかったことと、JR側が彼のインテリアデザイン提案を受け入れなかったことの2つに原因があるように思えます。
by Akira (2007-05-09 11:29) 

klaviermusik-koba

あのデザインが悪いということを言う人はいないと思いますが、日本の実情や実際の運用面に必ずしもあっていない、というのはその通りだと思います。さりとて700系は実用一点張りでいささか味気ない。つまり夢がないのです。500系を特別な列車のために改造をする、というのは私も賛成です。
九州新幹線はモノクラスですが2+2の座席配置で、あれならグリーン車も必要なく、普通車としても世界的レベルにある、といっていいと思います。何よりインテリアデザインに遊びがあるのがいい。JR 東海は儲かっているのだからそろそろお客を詰め込めるだけ詰め込む、という旧国鉄の発想から脱却してほしいと思います。
ドイツではとっくにやっていることですが、列車に乗って楽しい旅行をする、というのが今後の鉄道の生き残る道だからもうかっている今こそやるべきだと思います。そういえばこんど復活するらしいRheingoldはどんなのになるか楽しみです。(札幌)
by klaviermusik-koba (2007-05-09 13:50) 

Akira

御参考迄に500系新幹線のNeumeister氏が行ったインテリアデザインの提案が彼のサイトで見ることが出来ます。

http://www.neumeister-partner.com

ここから、言語を選んで画像をクリック、その後Projekte -> Transport -> Shinkansen NOZOMI 500を順にクリックし、500系の画像が現われたら1番下の小さなインテリアの画像をクリックすれば、少し大きな画像で、500系新幹線のあるべきインテリアデザインが見れます。

もし、このデザインをJRが受け入れれば、Klaviermusikさんを始め、多くの利用者には歓迎されたことと思います。
私もこれなら1度は大枚はたいてでも乗りに行ったでしょう。
by Akira (2007-05-09 14:42) 

klaviermusik-koba

サイト意見しました。惜しかったですねえ。どうしてあのインテリアデザインを採用しなかったのでしょう。あのデザインはNeumeisterのもの、と聞いてはいましたが、その割にはインテリアが平凡、という最初乗ったときの私の第一印象はそう見当はずれでもなかったのですね。
そういえば、快速エアポート千歳の内装、当初のは実にいい色彩感覚だったのに、後で指定席用に改造した1両だけが、いかにも日本人好みの平凡な色になったのが気に入らないんですよ、とJR北海道の会長の坂本さんにいったら、やはりそうでしたか、と苦笑いしていました。
by klaviermusik-koba (2007-05-10 16:35) 

Akira

500系が登場した時、そのデザインがドイツでも話題になったことを書きましたが、デザイン雑誌にインテリアの写真も掲載され驚きました。それはスーパーグリーン車(Super Green Klasse)と呼ばれ、広々とした個室にソファ?が設えられ、窓には紙張りの襖があり、それを通して間接照明としての機能になっていたと記憶しています。まぁ、これは難しいにしてもウエブサイトにあるインテリアなら既にドイツでもICE3/-T(D)で実現されているので出来なくはなかったと思います。そう意味でも残念!

これは、聞いた話なので保証はありませんが、JR北海道はデンマーク国鉄と提携関係にあり、千歳空港駅を始め当時の鉄道車輛のインテリアにもデンマーク国鉄のデザイン室が関わったようです。最近では、また平凡なインテリアデザインになっているので、提携関係がなくなったのかも知れません。ただ、期待が持てるのはJR唯一デザイン部門を持っているのが北海道ということです。
by Akira (2007-05-10 17:19) 

klaviermusik-koba

個室のアイデアは日本では遠く在来線特急に始まります。もっと昔戦前戦後の一等寝台の時代は知りませんが。(私鉄まで考えるなら近鉄2300型までさかのぼれましょうがこれも私の知る限りあまり機能していなかったみたい)そのほか新幹線でも100系でも試みられましたし、寝台特急はごく最近までありました。旅行の多い人間として、どの個室もそれなりに快適ではあるのですが、車内で仕事を抱えている人は別として、ゆったり、というより、長距離では昼間退屈することの方が多いので、自然にすたれたのだろうと思います。

寝台個室はプライバシーの問題もあり、それなりに快適なので現在も続いているのだと思います。私がまだ20代の頃、コンサートのために長崎まで行ったとき(当時まだ飛行機すらなかった)寝台特急の個室で旅行したのですが、車掌から「個室の居心地はどうですか」と半分冷やかされ気味にいわれたのを覚えています。若者が個室寝台で旅行するなどというのは滅多になかったからでしょう。まあいまではホリエモンとかそのたぐいの若くても大金持ちもいくらもいるのでしょうが。
今の新幹線でも、2、3個ぐらいの個室ならそれなりに需要はあると思いますが、やはりそんな空間があるなら一般客を乗せた方が採算としてはあうのでしょう。スーパーグリーンねえ・・・私は乗らないと思いますが夢はありますね。
by klaviermusik-koba (2007-05-11 09:52) 

klaviermusik-koba

追伸: スハ44時代の東海道つばめの一等展望車にも個室がありましたね。当時はこれだけに冷房装置がついていました。私はもちろん乗れる身分ではありませんでしたが、私がドイツ留学中に廃止ときき、どんなに高くても1度は乗っておかなかったことを今もものすごく悔しい、と思っています。切符は買わなかったけど、営業列車で運転中に一度しばらく車内にのせてもらったことはあります。もちろん展望デッキも。これだけがせめてもの慰めですが。
by klaviermusik-koba (2007-05-11 15:58) 

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