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スウェーデン木造列車50周年記念版 [メルクリン]


お久しぶり、メルクリン・ネタです。
時々、ものすごく気合いの入った製品を出すメルクリンだが、これもそのひとつ。1988年に発売されたもので、1938年現在の仕様のD101の50周年記念版。スゥエーデンの古典列車で機関車とボギー客車3両セットですべて木製。客車は木製というのは珍しくはないが、機関車が木製というのは実物でもそう多くない。日本で木製の電気機関車などさすが年寄りの私でも見たことないが、ヨーロッパではたまにあったらしい。このセットはそれ以来機関車も含めて単品で発売されたことがあったのかどうか、私はカタログでは見たことがないのでわからない。

この列車の見所は、客車のオープンデッキ。柵のエッチングの精巧さときたら! それと、バッファーがスプリング入りで実際作動する。室内照明付きだがこの頃はまだ各車両全部に集電子がついている原始的なもの。息子が中古で見つけてきたものだが、オリジナルはアナログなので、うちのレイアウトにあわせて1997年にデジタル化している。製品番号は2870。

それにしても1938年といえば、すでに私は生まれているわけだが、まだ第2次戦争の影響はそれほどない頃と思われるのに、機関車も木で作らなければならない事情があったのだろうか。(ドイツにも木製の電機があった)日本も戦火の一番はげしかった頃、あらゆる人が金属製品を供出させられていた末期状態でも、最悪のD52でさえ、ディフレクターとテンダーが木製であったのが記憶に残っている程度で、客車は幹線はほぼ鋼製又は半鋼製、ローカル線は17メートルの木造車、と相場が決まっていた。

木造客車、木造電車、などももう知らない世代の人がほとんどなわけだから、これも私の知る限りのものは、いずれ折を見てブログでもご紹介しておきたい。


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コメント 2

Akira

スウェーデンのD101機関車はイイですねぇ。実車のボディが木製なのでモデルも木製にしてしまうメルクリンも中々ヤルナァと思います。実車の方は、私の憶測ではありますが、戦時中の鉄鋼不足というよりも、北欧の上質な木材(寒冷地のため目の締まった硬い木材が特徴ですね)を利用した試みではないかと思います。
メルクリンも、その後セットだけではなく、単品機関車や雪化粧のウエザリング機などもリリースされ、木造客車とともにアイテム数も充実してきたと思います。ここ数年はリリースされていませんが....。
そう言えば、メルクリンのスウェーデン代理店は木製玩具で有名なBRIO社だったと記憶しています。そのあたりも関係があるのかも知れませんね。
by Akira (2007-05-22 13:41) 

klaviermusik-koba

これはあまりに手がかかっているので、果たして商売になったのか心配なくらいです。木製玩具の会社が代理店だとすれば、案外そのへんからのアイディアでしょう。技術提携もあったかも知れません。この木工技術は、急な思いつきで出来るものとは到底思えません。実は子供の頃小さい角材を使って、ダブルルーフの木造電車をつくった経験がありますから、いかにたいへんかわかる気がします。
by klaviermusik-koba (2007-05-22 18:38) 

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