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歯医者さんとのつきあい [プライベート]

人間一生の間、できればつきあいなしにすませたいもののひとつは、歯医者であろう。それでも歯医者とのつきあいなしに一生を過ごせる人はめったにないのが現実で、いわばひとはしぶしぶ、やむを得ず歯科医の門をくぐるのである。

私が30代以来、家族ぐるみでお付き合い頂いている歯医者さんがいるが、このドクターのおかげで、すんでのところで30代そこそこで、下手をすれば若くして総入れ歯になりかかったのを救ってくださった。世の中にマニアは多いがこのドクターは、ほとんど治療がマニアック、という感じで、ちょっとした治療に2,3時間かかるのはざらである。厚生省では8020運動、とかで、80才になっても20本自分の歯がのこっているのを目標とする、のだそうだが、この調子で行くと私の歯も8020到達も夢ではないのではないか。(80まで生きることの方が難しそう)

とくに異常がなくても半年に1回くらいは様子を見てもらっている。昔横浜で開業しておられたらしいが、東京に移ってからも、その先生をしたってわざわざ横浜から通ってくる患者さんもすくなくないらしい。時々玄関先に横浜ナンバーの車が止まっていることからもそれは察せられる。

義歯のつくりかた、というのが、これまた半端ではないのだ。私も素人だから詳細はここでは書けないが、いまのところ、私の義歯がまだダメになっていないにもかかわらず、しかも全く不自由を感じていないにもかかわらず、このままおいておくとほかの歯に無理がいきますからこの際全部やり替えましょう、というのだ。患者としては支払いの方が気になるところだが、正直、保険や多少のそれ以外の支払いで、とてもまかないきれるはずがない、と素人目にも分かるくらいだから、それはもうたぶん金の問題ではなく、そこまでやらないとご自分の気がすまないらしく、ほとんどもう芸術家気質に近い。ちょうどピアニストが今回はこれだけのギャラしかもらえないから、それなりの練習しかしない、というのがあり得ないのと同じである。さぞかし立派な義歯ができあがりそうで、もしかするとこれは歯の方が私より長生きしそうなくらいなのだ。
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