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ダビデとゴリアテ [メルクリン]

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 「Goliath」と名付けられた、最大、最強の3両編成のクレーン車が2003年のメルクリンのカタログにあって、模型も実に迫力があって面白そう。ネーミングもなかなかうがっているなあ、と思った。ご承知の方ももちろん多いと思うが、「Goliath」の出典は旧約聖書(サムエル記上17章にくわしい)。イスラエルの敵国、ペリシテ人で史上最強の男、といわれた。敵国の親分ゴリアテ、とくるなら、当然、敵国の悪玉親分をやっつけるイスラエルのヒーロー、ダヴィデ王も何かの形でメルクリン社はいずれ出してくるだろう、と予測はついたが、まさか、こんな形でだしてくるとは私も思わなかった。意表をつかれたかたちである。

 フィレンツェにあるミケランジェロの傑作「ダヴィデ」の像のブロンズ像のコピーを運搬する貨車のようだ。カタログ解説によればなんでもGoeppingenの近くにある、Suessenという町にこういうブロンズ像を作る会社があるらしい。実際こんな風に裸のまま、運搬したのかどうか分からないが、日本ならさしづめ、なんとか風俗法違反、とかで禁止になるに違いない。

 ヤハウェの神と契約を交わしたイスラエル人、異教の神を信じるペリシテ人は(ペリシテびと、フィリスティン、パレスチナなどいろいろに読まれる)が、イスラエルとパレスチナの犬猿の仲は、旧約聖書のダヴィデの時代以来、えんえんと続いてきたうらみつらみであるから、それが現代になってさらにアメリカやパレスチナ周辺のアラブ諸国の国々を巻きこんでややこしくなっているのだから、この問題がここ100年やそこいらで片が付くとはとうてい思えない。
  
 両方のこのモデル、ゲテモノといえばゲテモノかもしれないが、たかが「ゴリアテ」されど「ゴリアテ」なのだ。なかなかメルクリンの文化も奥が深い。
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