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ふたたびサブプライム問題について [経済]

 先日ブログに書いたばかりなのだが、心配がもう現実化してきた。社保庁も年金運用でかなりなダメージを受けているようである。私は笑ってしまった(実は笑っている場合ではないのだが)。そのダメージの受け方のパーセンテージが我が家のそれとあまりに似ていることが分かって笑ったのだ。これは経済音痴である私が、自分のささやかな退職金などの蓄えを、はからずも社保庁の役人と、全く同じような考え方で資金を運用していたことになる。今回の事件で、その道のプロであるはずの役人たちは、金に関して私より全然利口でもなく、知識も、判断力もほとんどかわらない、つまり金に関しては素人以下ということが露呈してしまったから笑ったのだ。

 私は自慢ではないが経済音痴であり、全くの素人。だが、これは自分の金を自分の判断で運用した結果が惨憺たる結果になっているものの、少なくとも人様には誰にも迷惑はかけていない。あ〜あ、運が悪かった、ですむ問題なのだ。これにひきかえ、社保庁の金はこれは人様から預かっている金である。しかもその額は半端ではない。いったいどうしてくれる、この怒りをどこにぶつけたらいいのだろうか。これはいずれ年金の削減、というはね返りがくるに決まっている。

 ピアニストが素人とかわらない技量で、コンサートをやったら、とても入場料もギャラももらえない。これも当たり前の話だが、素人とはひと味違うピアノを聴かせられるから、世間の人たちからはその技量なりに(必ずしも技量と人気は一致しないものの)認めてもらえるのであろう。まえのブログで書いたが、どこまでリスクをとれるか、というプロなりの判断が、ワシントン以下、経済専門家、と称する誰にも出来なくなっていたのがこの結果なのだ。

 まあしかし嘆いても始まらない。人間の知恵の限界というのはかくのごとくたかが知れたものなのだ。だが、このツケは一番弱者の所に真っ先に来る。オーケストラ、合唱団、といった音楽のプロ集団から寄せられる経済的悩みはこのところ特に深刻で、音楽家などは経済的弱者の最たる者といえる。演奏家連盟などの会議に出席していて昨今痛切に感じることは多い。弱者どうし少しでも助け合っていこう、という趣旨ではじめられたこの連盟だが、自分の無力感におそわれる。
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