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ICE、もう一つの事故 [鉄道一般]

 以前にブログでドイツの高速列車ICE-3のケルン駅構内の車軸折損事故について触れた。あれ以来、懸命な原因追及が行われているが、まだ真の原因はつかめていない。車軸自体だけの問題なのか、あるいはもしかするとそれ以外の原因も合わせた複合的なものかも知れない。日本の新幹線、あるいはフランスのTGVではこれまでそんな例が報告されていないからだ。

 もう一つの事故、これも日本では知られていないが、上記の事故より数ヶ月前、Fulda-Würzburg間の新線のトンネル内で起きた。日本では考えにくい事故だが、約20匹の羊の群がトンネル内に進入し、ICE885に衝突、4人の乗客が重傷、15人が軽傷を負った。ICE-1の先頭機関車は大破し、8両の客車も脱線した。一匹の羊なら列車を脱線させることは出来ないが、20匹ならば大きな岩石が落下したショックに相当する。なぜ羊の群れがトンネルに入り込んだか?これも原因は不明だが、線路に進入防止の柵がなかったからだ。日本の新幹線はあらゆるところにその対策は施されているのにドイツではなぜそれがない?多分コストの問題だ、とリポーターは推測しているが。

 これも以前に、ICEが200キロ以上のスピードで走るところに防護柵もなく、踏切さえある、と私は仰天したことを書いたが、その心配が現実のものになったわけで大変残念に思う。人間が線路内に勝手に入りこんで事故に遭うのはヨーロッパでは自己責任、とされているが、羊に自己責任を負わせるわけにはいかない。ひどい目に遭うのは人間の方なのだ(もちろん羊もだが)。確かに線路際にみっともない柵があるのは景観上いただけない、コストもかかる。しかし列車の安全を考えればそうもいっていられないであろう。

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