ヴュルテンベルク王国の鉄道(2) [メルクリン]
直訳すれば「ヴュルテンベルク王国郵便」とでもなろうか。これはまさにヴユルテンベルク王国時代の郵便馬車からポストバス(以前にもこのブログでふれたことがある)に変わった直後のものであろう。馬車時代そのままの面影を残す、馬の部分がエンジンになり、御者の座っていたところがハンドル台に変わったに過ぎない。黄色の帯がのちのちのポストバスのイメージカラーとなることを示している。屋根は「幌馬車」のアイデアそのもの。
この時代は運転台はいつも吹きさらしであり、蒸気機関車時代になっても、運転台が完全に密閉されて運転手を外気から守る、というふうにならなかったのもこの名残であろう。このバスはまだ屋根があるだけマシである。蒸気機関車で時速100キロを超える運転の時代になってもこの面影はそのまま残った。運転手というのは過酷な職業だったのだ。機関手が上りのトンネルのなかで煙に巻かれて窒息し。列車が停止した、という話は私の子供時代、まだ良く話題になっていたほどである。
メルクリンのこの製品はまさに古き良き時代、といっていいのかどうか分からないが、王国のポストバスが無蓋貨車に乗った逸品。バスはメルクリンらしく、ほとんどの部分が精巧な金属製。私は意識してこういうものを蒐集しているわけではないが、いつの間にかこんなものが増えてしまうのがメルクリンマニアたるところか。
2009-12-12 16:17
nice!(1)
コメント(2)
トラックバック(1)
こんばんは、klaviermusikさん。
このPostbus積載貨車は、拙ブログでも紹介したのでトラックバックさせていただきました。それにしてもこの貨車はどの機関車に牽引させて良いのか皆目見当がつきません。Ep.Iの王国鉄道時代にはめっぽう弱いです...。
by Akira (2009-12-12 23:35)
以前のakiraさんのブログを見逃していました。この時代は守備範囲も、年月も長期間にわたるので、勉強をはじめたらキリはないという感じです。私もどの機関車が良いのか全然わかりません。カタログをみてもそう種類は多くありません。が実際はものすごい分量と種類の車両はあったに違いありません。
ピアノが同じで現在のピアノは仕様だけからいえば、どのメーカーもほぼ同じですが。過渡期にあるものは西洋のどの楽器博物館ももてあますほど種類が多いので、ざっと見て回るだけでも大変なのです。鉄道も人工動力システムが完成するまでどれほどの失敗作が繰り返されたか、これだけとって勉強しても博士論文に匹敵するほどの知識が必要ではないでしょうか。
by klaviermusik-koba (2009-12-13 09:35)