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27年もつづいた [ピアノ音楽]

 ピアノのことではない。ピアノなら上手下手は別にしてももっとずっとつづいている。27年もつづいたのはある私の出版物のこと。この出版社の大変な時期にともかくも27年絶版にならないで18版を出します、と出版社から知らせが届いたのには我ながら驚いている。「バッハ平均率の研究 第1集」である。こんな地味な本が27年ものロングセラーになるとは当初思っても見なかった。作曲家の矢代秋雄氏と私の対談形式をとっているが実際はほとんどが書いたものである。一般の音大生あたりをターゲットにしてかかれているので、そう難解ではなく、気楽に読めるところが原因らしい。

 ただこれが第2集になると、なぜか需要がぐっと減ると見え、2年くらい前に絶版になった。実はこの2冊で一体をなしているので、私としては残念に思っている。しかも私個人の感じでは2集のほうがずっと手数をかけ、推敲を重ねたものだけに惜しい気持ちがある。逆にそのせいで読みにくくなったのかもしれないし、第2集まで行かないうちに学生の大部分はメゲてしまう、ということもあり得る。

 絶版になるとどうなるか。もちろん通常のルートでは入手できない。ところがamazonやヤフオクなどで、どういうルートでか、出回っているものが結構あるようなのだ。昔、何版かを重ねたものの結局絶版になっている私の随筆集があったが、もうとっくになくなっている、と思って検索してみると、あるある、当時1200円の定価で売られていたものが8000円くらいの値が付いているのだ。CDも同じ。私はCDなど後世にはいっさい残さない主義なので、大昔に出したメンデルスゾーンの無言歌全集もかなりの値段で出回っているみたい。とくにLP時代のもののほうがいい値段が付いているようだ。でもこんなものは自分のポリシーに反する。今でも消せるものなら消したい気持ちでいっぱい・・・。
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