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余部鉄橋 [鉄道全般]

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 余部鉄橋の現在について先般のブログに写真を掲載した。昭和61年に回送列車が強風のために転落事故を起こしたことは今も記憶に新しい。瞬間的な強風を予測することはなかなか難しいことらしく、これ以降も強風による列車の転覆事故は時折ある。

 谷間、といっても普通の民家が少なからずある集落なのだが、この鉄橋を下から見上げる所から探索は始まる。数年後に廃止となるこの鉄橋は今や名物となり、鉄橋の真下に大きなトイレ付きの駐車場があって、観光バスが時折着いて、カメラを持った観光客が列車を待ち構える。多分そのためにであろうが、余部駅を通る列車(通過する列車も含めて)の時刻表が掲げてある。駅でもないのに列車の時刻表が掲げてあるのは、日本広しといえどもそうないのではないか。この時刻表を見てから、列車に乗るためには、急斜面の山を登らなくてはならないから15分は余裕をみておかなくてはならない。ちなみに、余部駅本体は無人駅で駅舎も時刻表もない。

 スイスのラントワッサー橋のようなところも観光名所にはなっているから、橋自体をみるために来る人があってももちろんおかしくはないのだが、鉄骨を組み合わせただけの橋は今みてもいかにも頼りなげで、これでは事故が起こるのも無理はないなあ、という感じはする。石造りのどっしりしたアーチ型のヨーロッパの橋脚を見慣れた私にはやはりいかにも頼りなくうつる。でもこれで100年もったのだ。

 しかしこれも2年後に100周年を迎える。そのときまでは多分このまま橋は持たせるのだろうが、隣に建設中のコンクリート製の新大橋(単線)が開通したら、いくつかの橋脚だけは記念に残して、後は撤去するのだそうだ。これはそのまま残して遊歩道として活用して観光客を呼ぶことも考えていいのではないか、と私などは思うが、保守が大変らしい。ベテランペンキ職人が一人でこれを塗り直しているのだが全部塗り終えるのに何年かかかる。そしてやっと塗り終わったらもう最初のところがだめになっているからペンキ塗りには終わりというものがない。残念だけれど仕方がない。
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