よみがえった平城京(2)

「平城京」を見物して歩いていたら向こうからイベント用、とおぼしき当時の衣装をまとった女性の一団がやってきた。あんまりきれいなので「ちょっと写真とらせて」といったらすこしはにかんで、「こんなオバさんですみませんネ」。いえいえ、どういたしまして、うば桜、いや失礼、なかなか美人揃いでした。

「ハートフル・トラム」というから、会場のなかにレールが敷いてあってトラムが走っているのか、と思ったのは早とちりで、EV、つまり今流行の充電式のエコカーである。めずらしいといえばトレーラーを牽引していることで、２両牽くのが多分限度なのであろう。よって乗車出来るのは、７５歳以上の高齢者と身障者に限られる。そもそも平日は入場者の殆どは高齢者だから、このくらい厳格にしないととても収容しきれないのであろう。

スピードは人間がゆっくり歩く程度だから、これを利用すればらくちんで見物できる、ということで、私は資格としてまだわずかに達しないが、なるべく乗り場までよたよた歩いてそれらしく見せたせいか、とがめられもせず乗車することが出来たのでEVの乗り心地も体験できた。充電式だから静かに走行するのがいい。