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庭師という職業 [プライベート]

 毎年終わりに来てうちの狭い庭の手入れをしてくれる庭師さんから今年の猛暑は大変だった、という話を聞いた。幸い、うちは妻が毎日自動的に決まった時間に水をやる設備をしておいたおかげで被害は最小限ですんでいる。庭師というのは手入れを請け負ったら、このような猛暑が原因で木が枯れても責任を負わなくてはならないのです、とこんな話をしてくれた。

 高速道路のインターチェンジ、いつも我々は何気なく見ながら通っているが、ここに植えられた木は、植裁の費用も含め、1本当たり400万円近くかかっているという。(なぜそんな高価な樹が必要なのかはわからないが)その樹が今年の猛暑で何十本も枯れたのだ。そこを請け負っていた業者は水やりを欠かさなかったけれど、それでもとても追いつかず、億単位の損失がでて、それを弁償しなければならない、こんなことははじめて、という。

 私は「猛暑は天災で、台風や洪水と同じだからそこまで業者の責任を問うのは酷ではないか」と聞いてみたが「猛暑は天災には入っていない、請け負った業者の怠慢」ということになるのだそうだ。木の幹が内部から虫に食われているのを見過ごして、木が倒れ、人に被害が及んだ場合もやはり請け負った業者の責任になるのだそうで、庭師というのも大変な仕事だなあ、と思った。

 うちの庭ももう10年以上にはなる。小さな庭だが、最近何とか庭として整ってきた。庭は最低10年はかけないと形になってこないもののようである。実は誰にも話したことはないが、ここで使われている石はむかし都電の線路の敷石に使われていたものを安く仕入れてもらい、土留めの囲いの大部分は都電の敷石でまかなわれている。ごついけれど年月がたつにつれそれなりの味がでてくるから不思議である。うちは「庭でさえも鉄道の趣味が生きている」。ただ無造作に積んであるように外からは見えるが裏側からはコンクリートでしっかり堅め、絶対に崩れない。
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職務経歴書の書き方の見本

とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
by 職務経歴書の書き方の見本 (2010-12-28 16:01) 

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