広島市電(1) [鉄道全般]
(宮島口終点。標準軌でやや日本離れした光景が見られる)
市電、いまやLRTといってもいいかもしれないが広島市電は中でも質実ともに日本で一番よく機能している交通手段、といっていい。もともと市内を走るものと、郊外にある日本屈指の観光地である宮島口まで延長されている路線とがあるので条件としては恵まれている。この5両連接のLRTは広島ではただ一つの低床式であるが、都心から1時間もかかる宮島口線はもちろん、市内の路線にも活躍していて、旧型の京都市電などに混じっているけれど、あまり違和感がないほどとけ込んでいる。
私が乗車してみたのは平日の午前、それもラッシュがすぎた時間帯だがどの電車もかなりな乗車率で、宮島口行きも立錐の余地もないほどで、終点近くなっても結構乗車してくる人もいる。700円の1日乗車券を買って乗ったのだが宮島口まで往復するなら単独で買った方が安い。この5000型はワンマンではなく、車掌が乗務しているのは珍しい光景。これだけ利用されていても運賃が安いので、たいして黒字になっている訳ではない(注*)。以前は全国からの市電が集結してさながら市電の博物館的様相を呈していたが最近はだいぶん整理されてきているようである。だからそういう意味での面白さは少し減少した。
5000型は両方の車輪をつなぐ車軸がなく、独立懸架でそれぞれにモーターがついているのでやはりその分車内は狭くなる。これはワルシャワで見た市電と同じ方式のようである。それでも5両連接にすれば中間車両を広くとれるので、全体的には定員は増える。
*注 2008年の決算では営業係数が93でかろうじて黒字、その後の状況はわからないけれど少なくとも赤字にはなっていないと思われる。それでも全国の市電の中では営業計数的にはいい部類に入る。
2011-03-25 17:23
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