これからの日本の経済

　この震災直後の動きでどうしても理解できないことが一つある。株価が暴落するのはわかるが、日本円が買われてG7協調介入する始末になった。「もうこれで日本の経済もおしまい」と外国人が見限るなら円は売り浴びせられ急落するはずである。そしてただでさえ借金の多い日本は、今回の未曾有の災害で国債を乱発する結果、借金はますます増え、経済は破綻し、IMFのお世話になる、という構図を私は描いたのである。

　それなのにどうしてこういう円高現象が起きるのか誰も説明できていない。しかし長い目で見るなら日本円は下落する、と見るのが妥当ではないのだろうか。もともと日本経済の規模が小さければ、外国はただ日本を相手にしなくなるだけだが、いまの日本はGDPは中国に追い越されたとはいえ、まだ世界第３位にある。もしこの巨大な日本経済がポシャれば世界に途方もない影響を及ぼし、世界中の経済が沈むかもしれない。まず最初に困るのは米国債を山のように買っているアメリカであろう。

　そうなると世界中が困るからなんとか日本がポシャらないように必死に支えてくれるかもしれない。そのように世界が読んだ結果が円高になっているのではないか、と素人である私の見ている経済観なのだが間違っているだろうか。