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アルバン・ベルク協会 [音楽全般]

 著名な作曲家の名前を冠した協会が日本にもいくつかある。その中で異彩を放っているのがアルバン・ベルク協会であろう。名の通り、アルバン・ベルクの研究団体として前述した、諸井誠さんを中心に長年活動を続けている。諸井さんによる、「ルル」「ヴォツェック」などの楽曲解説、詳細なアナリーゼなどこれまでに多くのすばらしい論文が会誌の中心を飾ってきた。研究対象はかならずしもベルクだけにかぎらず、広く現代音楽、ベルクに縁の深い音楽家、など、活動は多岐にわたっている。

 ただピアニストの立場からするとベルクの作品でピアノが関与するものといえば作品1のピアノソナタ、ピアノとヴァイオリンと13管楽器のための室内協奏曲、あとはクラリネットや声楽の伴奏など、出番が少ないこともあって、ピアニストからはほとんど関心を持たれていない。実は私も諸井さんに誘われて理事のひとりに名を連ねているものの、会議にもあまり出席せず,ほとんど何もしない「ダラ管」だが、久しぶりに理事会に出席してみた。

 理事会の会場にはそうそうたる作曲家、評論家、研究者がいらして、どうも私は場違いな感じがするのだが、ともかく,議論はじっと聞いていた。「なにかご意見ございませんか」といきなり私に向けられても「いや、わたしはなにもわからなくて」とはなはだ頼りないことしかいえない。ただ諸井さんもご高齢のため会長も世代交代したようで新会長は作曲家の一柳慧さんがその任になられたようである。そのことだけを確認して会場のコンチネンタル・ホテルをあとにした。
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