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スイスの脱原発 [一般向け]

 スイスがドイツ、イタリアに続いて脱原発を宣言した。しばらく日本の福島の事後処理のゆくえを見極めて結論を出した、という感じが強い。現在スイスは38%も原子力に頼っている、スイスという国は急峻な山岳地帯が多い地形なので早くから水力発電を実施してきたという点で日本と環境が似ている。

 日本と違う点は脱原発を宣言したこれらヨーロッパの国々も当面足りない電力は外国(主にフランスであろうが)からの輸入に頼ることができる。自分の国では原発はやらない、というだけであるから当面は困ることはなかろう。しかし外国から電力を輸入することはそれなりのリスクもまた発生するから、いずれ、自然エネルギーの割合を増やすだろうが、スイスは日本より国土も狭く(九州くらいの面積しかない)、観光立国であるから太陽パネルや風力発電は景観を著しく損ねる。ユングフラウヨッホの到るところに風車が林立する風景はやはり考えにくい。どうするのだろうか。

 いっぽう、日本はこれだけひどい目にあってもなさけないことにまだ腹が決まっていない。確かに最新の原発は福島の古いものより安全ではあるのだろうが、それでも事故を起こす原因は原発本体が仮に100%安全になっても(これも私は信じないが)地震、火山の大噴火、津波、テロ、飛行機、宇宙ステーションの墜落や隕石など、外部要因は消えてなくなるわけではない。どのような外部要因も「想定外」は依然のこる。これをも運が悪かった、と許容できるかどうかは福島の最終処理がどうなるかにかかっている。

 日本でも国民投票で決めたら、という意見もあるが多分結果は賛成、反対が拮抗することになってすんなりと決められないであろう。新しく原発を作る、という選択肢はもうないから、いやでも自然と原発は減少せざるを得ない。それに変わる発電方法を考えざるを得ないが、原子力技術は残しながらもエネルギーはもはや原子力を当てにしない、という方向を目指さざるを得なかろう、と考える次第である。

 

 
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