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BLS465 [メルクリン]

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 460のBLS版。1985年に460型が開発されたとき、鉄道界にもちょっとした変化が生じた。外観からはあまりわからないが、この機関車は両運転台が金属製ではなく、グラスファイバー製にとってかわられた時代のものである。

 昔、京王電鉄に「ステンプラ電車」というのがあらわれて話題となったが、いまやほとんどの通勤型電車はアルミ合金車体に運転台は樹脂製、つまり「ステンプラ」が主流となっている。樹脂製の方が金属より衝突に弱い、と通常思われがちだがじつはそうではない。

 旅客機の技術革新をみればわかる。ジュラルミンが主流であった航空機の機体は、今や炭素繊維に樹脂を流し込んだ素材に薄いアルミを何層にも重ねた特殊な素材が開発された。B787やA380などの新型機はこれによって強度が増し、金属疲労がなく、同じ強度であれば重量は2/3くらいに押さえられる。こういう目に見えない改革が鉄道にも波及して機関車の軽量化、衝突時の運転席の強化などに役立っているんだなあ、とこの機関車を見ると時代の流れを感じさせられる。

 余談だが、私が以前乗っていたシトロエンBXも車体のかなりの部分が樹脂製だった。最初は少し不安に思ったものだが慣れれば何でもない。ぶつかった経験はないのでどの程度の強度かは確かめようがないのだが。将来、航空機のように鉄道車両が全樹脂製の時代が来るかもしれないとすると、メルクリンの金属製車体にこだわることの意味がなくなってくるのでは、と少し心配にもなる。
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Akira

kabaさん、こんばんは。

確かに自動車など樹脂が主流になりつつありますが、未だに決定的な素材と言うのはなく、軽量かつ丈夫(更にコストも考えた)な素材が試されていますね。で、メルクリンの機関車は、一貫して亜鉛ダイカストを素材として使っています。亜鉛ダイカストの長所はその耐久性でしょう。樹脂だと良質なものでも耐久性は金属には叶いませんし、玩具としての高級感もあります。昨今では、金属加工技術も向上して薄いボディや細かなディテールの再現も可能になりました。
さて、メルクリンが今の金属製ボディから変わる日が来るかどうかはわかりませんが、USの客車でボディにアルミが使われたり、Rheingold客車も鉄板に戻ったりと、金属製路線には当分変更はないかも知れませんが、もしかしたら新しい素材が使われる日が来るかも知れませんね。その時は金属より優れた素材ということでしょう。
by Akira (2012-01-04 18:36) 

klaviermusik-koba

Akiraさん

おはようございます。

模型の世界は新しい車両だけでなく古いものが圧倒的に多いわけですから急に新しい素材に変わるわけでもないでしょう。でも旅客機は金属で出来ているとおもっている人がほとんどでしょうから、極端な話、この飛行機、プラステイックで出来てるよ、というときみわるがる人もいるかもしれません。たしかにメルクリンの金属製ボデイは存在感があり、耐久性は抜群でそのところにわたしもほれこんでいるのです。
by klaviermusik-koba (2012-01-05 09:39) 

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