SSブログ

中国のデザイン(2) [デザイン]

PB160005.jpg
 先日の卓上用ライトは気に入ったのでもう一つ購入した。ところでこの写真のベンチも多分中国製で、この家を建てて以来、屋上におくちょっとしたベンチが欲しくてずいぶん探していた。但し、屋上に置くからいくつか条件がある。いつも風雨にさらされるところだから、台風程度の暴風でも飛ばない重くて頑丈なもの、木製品のように風雨で劣化しないこと、など、過酷な条件を満たすものがこれまで見つからなかった。現在のように、中国やインドネシア製品が輸入されず、もっぱら日本製のものに頼っていた時代には、本当に選択肢が少なく、屋上のベンチは木製で、3,4年するともう腐って使えなくなっていた。バブル時代にいいデザインと条件を満たすものであれば少々高価であっても買いたかったのであるが、それはかなわなかった。

 で、これはこの夏、たまたまDIYショップで見つけたものだが、見かけよりずいぶん重量がある。デザインはそこそこだが、鉄の枠に、タイルが埋め込んであるから重くて一人では運べない。息子と二人、DIYショップの軽トラを借りて運び、3階まで運びあげるのに一苦労した。おまけに、梱包をあけたらゴキブリの生きたヤツが5匹、死骸が3匹ほどいきなり飛び出して肝をつぶした、というハプニングはあったものの、これで永年の夢(?)がかなったのだ。値段は驚くなかれ、15000円。価格のことは問わないにしても、これまでこの程度のデザインと質のものすらそもそも売っていなかったのである。特殊な欧米製で何十万も払う覚悟があって、行くべき店に行けばあったのかも知れないけれど。

 思うに、中国やインドネシアなどの製品は概して輸出用だから、ヨーロッパやアメリカのテイストにかなうデザインでなければ売れない。とくにアウトドア用のベンチや日よけ傘やガーデニング用のもろもろの品はこれまで、思うものが国産品でほとんど手に入らなかったのが、安い値段でそれもヨーロッパ人好みの質の高いデザインのものが出回ってきたのである。これは私にいわせれば日本のメーカーがこれまで製品開拓を怠ってきた結果だと言わざるを得ない。まあこういうもののデザインはこんなもんでいい、この程度のもんだ、と言う感じで、欧米のいい趣味から学ぶのを日本のメーカーは怠ってきた。この程度のデザインのものでも、バブル時代にみつかれば、私は同じものに5万円出しても買っていただろう。日本製品が世界に売れるデザインは領域がごく限られていた。これでは今後も日本も世界にものを輸出し、勝ち残るのは難しかろう。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

3029多党時代、ニッポン ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。