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トンネルの崩落(構造上の無理) [一般向け]

私は建築工学には全くの素人だが、天井の吊り方にそもそも構造上の無理があるのではないか、という気がする。アンカーボルトは小さいものなら家庭でドリルを使ってコンクリートに打ち込んだ経験くらいはあるからどんなものかはわかる。家庭用とは桁違いの丈夫なボルトとは言え、上に向けて垂直に打ち込んであるのだ。コンクリートであれ、ボルトであれ、接着剤であれ、劣化すれば、ストンと落ちる構造になっている。中央の一点に両方の天井板と隔壁のすべての重量がかかる構造のようである。どうもフェールセーフという観点が抜け落ちているのではないか。これまでのところ、どの専門家もこの観点は指摘していない。

たとえば、トンネル斜め上部から、中央に向けて、トラス橋のように、横からも梁を出して中央にかかる重量を3箇所に分散させれば、たとえ、どれかが多少劣化してもすぐに落下する事故は防げたのではないか。これは素人考えであろうか。天井が家庭で使われるような軽量なものであればアンカーボルトで済むだろう。我が家の居間や寝室の天井はムクの木製で、それでも全体ではかなりな重量になるから、アンカーを天井のコンクリートに打ち込み、それに天井を吊り下げる、という似たような構造になっているから、地震の時はヤバイのではないか、という不安はある。

それでなくても、ここは地盤が悪くて、トンネルのコンクリートには周囲から相当な圧力がかかるなど天井の重さ以外にもトンネルにかかるストレスは大きい。これまでも関門トンネルでも吊り金具が曲がっていることがわかっている。まして、トンネルは厚さ8センチの1トンも重量のあるコンクリート板を「吊り下げる」のである。誰が見ても無理な構造、と思うのは私だけだろうか。
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コメント 2

N

 こんにちは。そう思うのは、先生だけではありません。
 私は溶接や鉄骨構造を教える仕事をしておりますが、今回の構造については初めて知ってびっくりしています。建築の教科書には基礎コンクリートに埋め込むアンカーボルトの図が必ず入っていますが、それは抜けないように先がJの形に曲がっています。建築の基礎コンクリートのアンカーボルトの場合でも、地震や横風によってアンカーボルトを抜こうとする力が働くからです。
 トンネルの場合は後からの施工になるので、先に埋め込んでおくことができないからなのでしょうが、普通に考えれば、私なら左右の壁の間に鉄骨の梁を渡してそれに固定します。
 最近、化学反応で固定されるアンカーボルトも多く出回ってきていますが、基礎ではなく常時引っ張られるところに、しかも人の頭の上にフェイルセーフなしで、というのは怖いです。
土木屋さんにとっては1トンなんて、重さのうちに入らないのでしょうかね。誰も構造を問題にしないところがよくわかりません。

by N (2012-12-05 16:32) 

klaviermusik-koba

なるほど、普段あまり気にもとめていなかったのですが、住宅工事現場で、基礎のコンクリートを打つ前に鉄筋と共にJのボルトが組まれているのをときおり見るのですが、基礎でさえも上に引っ張る力が起こりうる、ということなのですね。

でも素人が見ると力学的に無理そう、ということは現代建築には結構あるので、この釣り天井もそれなりの研究成果の上で取り入れられてきたのかな、思っているのですが、やはり専門家の目で見ても無理な
のですか。怖いです。
by klaviermusik-koba (2012-12-05 22:42) 

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