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トンネル崩落事故 [一般向け]

他人事ではない。笹子トンネルといえば私もよく通るルートであるが、先週日曜日も二人の息子があのルートを通っている。少し時期がずれていたらと思うとぞっとする。細かいことはわからないが、笹子トンネルは昔は片側一車線で使われていた時代がずいぶん長かった。事故の起こった上り線は古い方のトンネルだろうか。

だが、古くなったから事故が起こる、というものでもなかろう。山陽本線の関門トンネルなどは私の子供時代に完成しているが事故は起きていない。ただこの場合は列車のスピードや重量などはさほどのことはないからトンネル本体への影響は多くないのかもしれない。最近にできた新幹線のトンネルなどの風圧や振動の過酷さは道路の比ではない。新幹線とても経年変化はあるはずだから、日本の技術は絶対大丈夫といえるものでもない。もし海底トンネルでこういう事故が起これば、トンネル自体が水没することもありうるからそうなったらもう手のうちようがない。これまでのさまざまな事故を見ていると絶対大丈夫、などといえるものは世の中存在しないことをイヤというほど知らされた。何ものも永続するものはない、いつか滅びる、という仏教的真理は観念的にはわかっていた。それを身近に立て続けに見せつけられた。事故が起こったらどう対応する、というシュミレーションは常にあらゆる角度から考える必要はあろう。が現実は常に人間の想像力をこえる。

ある鉄道関係者が私にそっとささやいていたことが思い出される。青函トンネルに新幹線を通すというが、あれもかなり老朽化が激しく、新幹線のような高速と振動に耐えられるだろうか、ということで、この安全性もにわかに現実味を帯びてきた。もしこれに問題があるとすれば北海道新幹線は考え直さなければならないかもしれない。事故に遭遇するかどうか、というのはもう運次第、というほかないから個人が心配しだしたらどこにも出かけられないことになる。
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Daisaku OOZU

初めてコメントさせていただきます。Akiraさんのfacebookにてこの記事を知りました(ブログは以前より楽しく拝読させていただいておりました)。ご推察に共感します。
人の作ったものやしくみに「絶対」などないということ、私は阪神大震災で嫌ほどに気づかされましたが、昨年からの大災害では、その教訓すらいつしかやや遠いものとしていた自分を腹立たしく感じると同時に、さまざまな教訓を目にしながら隅に追いやっていた人間がいかに多いかを思い知らされた思いでいます。
現実は人間の想像をこえてゆきますが、まずそのことを直視できなければ、悲劇はいつか繰り返されます。
by Daisaku OOZU (2012-12-03 23:58) 

klaviermusik-koba

Daisaku OOZU様

ご投稿ありがとうございました。あらためて貴ブログも拝見しました。東北の大震災もマスコミに取り上げられるのもめっきり少なくなりましたが、東北の人たちは忘れられてしまう、という危機感は非常に強いようです。いっぽう、電力は自分が毎日つかうものですからであまり忘れられないですね。自分の中でも同じような心の動きに反省をさせられます。
by klaviermusik-koba (2012-12-04 09:28) 

Daisaku OOZU

お返事ありがとうございます。また拙ブログまでご覧いただきまして嬉しいです。
少しだけでも想像力を強くして、人を思いはかることができたらいいのですが、知らず知らず世に流されてゆきます。それでも。
by Daisaku OOZU (2012-12-04 22:50) 

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