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子供用のおもちゃ、メルクリン [メルクリン]

私くらいの年齢層を対象にしたビジネスは老人ホームと介護施設くらいしか見当たらないのはわびしい。世の中のほとんどのもの、つまり美しくなるための化粧品、糖尿や高血圧、がんにならないための食事療法やスマホなど、対象がせいぜい60代どまりである。どうやったらお金がたまるか、という記事などはせいぜい50代まで。60代になるともうあらかた勝負はついてしまっているからだろう。我々はもう世の中からは人間扱いされていない、と感じるのはひがみか。

ところが私はメルクリンの3歳児用のおもちゃを発注したのだ。孫がいるわけではない。自分のために、である。3年くらいまえから、my worldシリーズとして発売されていた、すべて2軸の簡易な車両群。DB218をデフォルメしたものをカタログで見た時おもわず笑ってしまったのだが、説明の内容を読んでみるとさすがメルクリン、と感心させられることが多々あり、買って見ることにした。似たようなものは、日本にもタカラトミーのプラレールが今も人気を保っているが、トミーと違うのはインフラで、Cレール上を走る。Cレールも元はと言えば子供用に開発したA シリーズの発展したものでAシリーズは成功しなかったもののそこで培った技術がCレールシステムとして開花した。

3歳の子供が自分で買うわけはないから、オトーサンが子供に買い与えて、一緒に遊んでいるうちに、オトーサンがメルクリンにはまり、そのまま本格派に移行できるインフラを持つ。一方、子供も将来のメルクリンの顧客として当然ターゲットになる。ビジネスとして実にうまいやり方ではないか。おもちゃだって子どもだまし、とオトーサンが興味を持ってくれないような代物ではダメなのだ。サウンド付き、というのは長年のメルクリンの技術が生きているからで、これは大きな付加価値をもつ。何よりも、76歳の老人も魅了するおもちゃ、というのはそうそうあるものではない。218もどきとその貨車がくるのが待ち遠しい。
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Akira

こんにちは、kobaさん。

my worldの魅力は、私達大人にも充分理解出来るものです。ドイツでは、子供に買い与える玩具を選別する親は、それを吟味する眼が厳しいと聞いています。欧州の多くの玩具メーカーは、いわゆる子供ダマシではダメなことを理解しているのでしょうね。しかし、高価になっては売れないこともあって、中々ヒットが出ませんでしたが、my worldは、実車に合わせた形態、バッテリー駆動ワイヤレス制御というのが、ミソですね。あとマグネットカプラーの確実性と感触はすばらしいです。(他社では出来ないかと..)

そう言えば昔ソニーが子供向けにmy first sonyという子供向けシリーズを出したところ、お年寄りに売れたという話がありました。それは、操作が単純明快で分かりやすく、かつデザインも良かったというのがその要因だったようです。my worldもそれと似たところがあるのかも知れませんね。
by Akira (2013-01-24 16:37) 

klaviermusik-koba

akiraさん、こんばんは、

これが成功すれば、もっと楽しいデフォルメものが次々出てきて、大人もひとつのファンが定着しそうな気もします。以前にHbfの例会だったかでどなたかがもっていらしたICEが出たてのものを見せてもらいましたが、カタログで見ているだけではわからない面白みのあるものという実感を持ちました。

確かにマグネットのカプラーというのは意表をついたものですが、なかなか強力です。が、カード類と一緒に持ち歩いている時に気をつけないとカードのデータが消えてしまう心配があります。
by klaviermusik-koba (2013-01-24 19:08) 

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