ゴルフ以前 [自動車]
ご存知、カブトムシ、である。記録的なロングセラーの車であったから、なくなるのは惜しい、という声もあったがさすがに時代には合わず、スピードが出ない、空冷式で音はうるさい、荷物室が狭い、エアコンをつけられない、などなどの理由で姿を消すことになったが、これは私が日本で買った、ラスト・ヴァージョンのカブトムシである。ご覧の通り黄色、というのは当時日本では珍しく、けっこう注目を集めた。ただ荷物が乗らないから遠出にはルーフキャリアは必須である。
さすがドイツの寒冷地で鍛えられた車、蓼科の別荘地で厳寒にも強く、当時寒さでエンジンがかからなくなった車、雪に突っ込んで出られなくなった車、などほかの車の救助にも活躍して喜ばれたものだ。後輪駆動ではあったがエンジンもうしろにあるため、こういう場面では威力を発揮する。最後のエンジンは1300ccだったと思う。私がドイツで使っていたのは900ccだったからだいぶん馬力は増えていた。この車の生産中止が発表されたとたん、値段が跳ね上がってプレミアムがつき、4年使った中古で新車で買った値段よりもずっと高く売れた、という世にも珍しいケースで、それで得た資金で、今度は初代アウディを購入する流れとなる。初代アウディについてはまた次に。。。
(1972年4月蓼科高原別荘地で)
追記:この頃より子供達も成長し、車の運転をこっそりシーズンオフの人のいない時に、別荘地内の私道で車の運転の初歩を教えた。無論、マニュアルである。法規的にいっても別荘地内は一般人が原則入れない「私有地」であるから法令違反には当たらないと思うのだがどうだろうか。
2014-02-02 10:24
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水冷式ではなく空冷式の間違いでは?
by NO NAME (2014-02-02 12:12)
あ、空冷式の間違いでした。失礼!
by klaviermusik-koba (2014-02-02 12:24)
いつもメルクリンの記事などを興味深く読ませて頂いております。
僭越ながらコメントさせてください。
ご所有されていたカブトムシは1968-1970年型でしょうか。エンジンリッドの2つスリットが特徴的ですね。本来はカブリオレ用のものだったそうです。
ドイツ本国で生産されたカブトムシ(Type-1)の最終バージョンは1978年型でエンジン排気量1600ccだったと記憶しています。私はヤナセが輸入したオレンジ色の1975年型スタンダード(1200cc)を知人から譲り受けて乗っていました。34馬力でしたが元気に走ってくれました。大好きな自動車です。
by 素人工作日記 (2014-02-04 00:36)
素人工作日記さん、
コメントありがとうございます。いや、まったく冷や汗ものです。昔の記憶は頼りないものですが、この映像には撮影年月が入っていますから証拠は動かしようがありません。おっしゃる通りであるのでしょう。ただ、買った値段より高く売れた、ということは事実で、このあと買ったのがアウディ、つまり、初代ゴルフと同じ時期のアウディ(初代パサ–トと同じコンポーネント)いうことと、カブトムシ最後のヴァージョン、ということはディーラーからは聞かされていたので、おっしゃるとおりだとすれば、排気量はともかくとしても、年代的に整合しないですね。どうなんでしょう。ご教示いただければ幸いです。私もこの車はいろいろな想い出がつまっていて大好きでした。
ただ、買った値段より高く売れた、という背景には、当時オイルショックのあとで狂乱物価といわれた時代だった、ということもあるかもしれません。
by klaviermusik-koba (2014-02-04 08:58)