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ドゥー・シュボー(2馬力) [自動車]

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1990年代になると我が家も息子たちは成人して運転免許を取り、妻も免許があるので、セカンドカーが必要になってきた。私はメルセデス230Eに乗っていたが、セカンドカーというからには対極的に、趣味的な面白い車にしよう、という考えは私にはあった。そこには成人した息子たちも一人前に口をきくようになり、彼らの意見がかなり強く反映されることになり、Deux Chevauxもその一つである。

シトロエンのDeux Cheveaux(二頭の馬、すなわち2馬力)と呼ばれたこの車、まるでブリキ板を張り合わせたような、見るからにすぐにこわれそうな代物ではないか。だいいち、いまの日本の道路交通法の保安基準を満たしていない。だが、これはフランスのフォルクスワーゲンであり、文字通りのフランスの大衆車である。ドイツ人の作ったカブトムシと比べると同じ大衆車でも国民性の違いがこうも極端に車という道具に表現されるものかと感心する、というか、あきれてしまうほどの差がある。

ドイツ車ばかりに慣れていた目には実に新鮮で、車の原点を見るような気がする。フランス人にとって車とは、実用に徹するなら、こんなものがいい、いや、こんなもんでいい、という思想がそのまま徹底して反映されたようで、簡素そのもの。天気のいい日にキャンバス製のシートに座って、屋根のホロを全開し、運転してみるとなかなか楽しく、サスペンションの軽さと来たら! 空中を飛ぶようである。

当時、新車としてはとっくに発売中止になっていたが、状態のいい中古車はかなり安い値段で市場にたくさん出回っていて、いくつか物色に上、決めたもの。いまどき中古でこんな車を買おう、というのはやはり酔狂に属するようである。男どもはいいとしても、両極端の車につきあわされることになった妻はさぞ迷惑であったろう。映像はいずれも下の息子の撮影によるもの。

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