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ショパンのコンチェルト弦楽六重奏版 [ピアノ音楽]

のびのびになっていたが、どうやら草稿が一通り出来上がった。あとは修正を加えて行く作業が残るだけだが、これはもういつまでたってもキリがないからどこかで見切りをつけることになろう。ショパンの思考範囲からは決してはみ出ないが、見る人が見るとかなりマニアックなものになった。

コミネックによる弦楽四重奏用ポーランド版に不満を覚えて、なんとか改良したいと思いながら、もうだいぶん年月が経つ。六重奏版の長所は全体の響きの重厚さと、ピアノソロとのバランスの良さ、これに尽きる。一番最後になった第一コンチェルトもフィナーレの複縦線を昨日引き終わった。

こんなことは私のごく小さな仕事であり、単なる私の独りよがりに終わってしまっているのではないか、と思わないこともなかったが、実際の演奏を客観的に聴いて行くうちにまあ楽譜にして残しておく価値はあるかもしれない、という感じに変わってきた。作曲家の編曲との違いは、自分が何度もオケとステージで共演した経験、それと弦楽四重奏団などとの室内楽の経験などから、どのように弦楽器を扱い、ピアノも含めて全体としてどのように響かなければならないかを理屈でなく現場を肌で知っているので、どこか一味違うはずなのだ。

既に出来上がっているショパンのオーケストラ付きの4曲、Op.2, Op.13, Op.14, Op22に加えて二曲のピアノコンチェルトで全ての弦楽合奏版が揃ったことになる。ピアノコンチェルトにはそれぞれ五重奏版、六重奏版の二種類が揃うことになった。ポーランド版に不満を持つ方はためして見てください。
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ake_i

この六重奏版、絶対に聴いてみたいです!!!!
聴かせていただく機会があるのでしょうか?
by ake_i (2014-10-09 20:57) 

klaviermusik-koba

コンチェルトは来年日本ショパン協会のショパンコンクールで入賞した人がこのヴァージョンでコンチェルトを弾くことになるので、そのため、少し作業を急いだのです。一番以外は既に江崎昌子さんがCDを出し、リサイタルもやった、とかいろいろの人たちの演奏を聞きながら訂正したり、直したり、となっています。一番のコンチェルトが一番後になってしまったので訂正作業は当分続くと思います。オケを使わなくとも、かなり充実した音に編曲出来たと思っています。
by klaviermusik-koba (2014-10-10 07:45) 

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