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低年齢化しつつあるピアノの成熟度 [ピアノ音楽]

今日、ちょっとびっくりする才能に出会った。日本ショパン協会の主催する表参道のリサイタルシリーズの出演希望者の選考会である。この選考会は主に書類で経歴をみてあとは提出された録音物をある程度聞いてリサイタリストとしてふさわしいかどうか判定する。

全部の演奏をきくわけではないから、本当にそうかどうかは実際のリサイタルの成果を待つしかないが、年齢、音楽歴、コンクール歴、師事した先生、リサイタルで弾く予定のプログラム、提出されたCDなどから判断する。例外はもちろんあるが、だいたい以上の資料である程度までの判断はつくものである。

前にも拙ブログで述べたことだが、ピアノ人口が減っているのと正反対に、すばらしい若い才能は以前にもまして増えていることはあちこちでよく感じて心強く思っている。まだ名前をここに出すことはできないが、こんなケースはどうだろう。

16歳、男子。おそらく高校生である。演奏希望曲目:

ショパン スケルツォ全曲
バラード 第4番
タランテラ
シマノフスキ マスキ 全曲

超大家であってもビビるプログラムではないか。経歴を見ると12歳でプロコフィエフの3番のコンチェルト、三善晃のソナタの演奏経歴があるという。小学生でプロコフィエフの3番を弾く!実際の演奏を聴いたわけではないが上手下手はともかくとしても、これはもしかするとこの難曲の演奏の最年少記録かもしれない。なお、推薦状に先生の指導方針として才能を台無しにしないようコンクールは受けない、ともある。この先生もまたコンクール一辺倒の日本の中にあってすごい信念! 先生のお名前は失礼ながら私はまだ耳にしたことがない方であるが日本人。もちろん、ピアノは早くから難曲が弾ければいいというばかりのものでもないが一つの指標にはなる。日本のピアノ界、まだまだ面白くなりそうである。
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