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いまだからもう書いても良いかも知れない妻と私のこと(1) [プライベート]

結婚後42年となり、私たち目下の目標は金婚式をめざしつつある夫婦。連れ合いはどう思っているか知れないが私なりの感慨。

「僕と橋の下でも寝る覚悟ある?」これが私の妻へのプロポーズの言葉だった。当時そのくらい私の音楽家としての生活基盤は不安定だったのだ。それでも受け入れてくれたのは彼女なりの成算はあったみたい。ずっとあとになって「いくらなんでもまあそうはらない」とふんでいた、と私にいったものだ。実生活での経験でも案外彼女の直感は当たることが多い。私は慎重な性格だから、デートもタクシーなど使わず、もっぱらバス。レストランも安いところで見栄は張らない。その程度のケチが理由でふられるのなら、結婚相手として考えると多分いまデートに無理して金を使っても将来うまくいく見込みはないだろう、という私の読みもあった。これも、あとで「あのときだいぶん無理してたみたいね」と思ったという。

 結果的にこれは正解で、結婚しても彼女は私以上にしまり屋だ、ということがだんだん分かってきた。なにしろブランドものにはいっさい興味が湧かない、いい洋服も欲しいとも思わない、おしゃれもしない、私からすれば、せっかくもともと美人で一目惚れて結婚したのだからすこしは女性らしくおっしゃれもして欲しい、と思わないでもない。少し金に余裕があって、しばらくぶりだからグリーン車で旅行しようか、といってもわたしは普通車でいい、という。お互い金に関しては石橋をたたいて渡る性格だから、おかげで我が家の財政は今のところ安泰なのだ。

 その代わり彼女には絶対譲れないたった一つの条件がある。「あなたが浮気をしたら必ず別れる」これはなかなか男にとっては厳しい。そうは云ってもいったい自分はどうなのだ。とそれとなく観察してもそれもどうやらその気配はないみたい。でも人間勝手なもので、波風たたない人生、正直これも少し味気ないのだ。娘時代の写真を見てもなかなかの美人だから色々あったとしても不思議はない。たまにカマをかけて問いただし、好きだと思った人やいい寄られたことも結構あったんじゃないの?ときいてもぜーんぜんないわよ、ととりつくしまもない。たった一つ、「お父さんが、私への誰かからのラブレターをだまってにぎりつぶしてしまった」ということぐらいしか云わない。(つづく)


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コメント 3

makkie60

へー、そーなんだ、と云うのが率直な感想です。こうして振り返られるって良いナァーって思います。私たちも何時の間にか結婚26年目になりました。一昨年には”数えで銀婚式しません?”と申し出て却下され、去年には当方の腰痛坐骨神経痛で忘却。人生って結構テキトーで好いのかもしれない。結婚式での仲人の方のアドヴァイスは「別れる気になっても絶対止めない!」との御言葉、多分仰言った方はキッと忘れて居られると思うけれど、ナカナカの名言と感じ入っています。続きが楽しみ・・・・・・店子
by makkie60 (2006-03-07 11:16) 

klaviermusik-koba

そんなこといいましたかね。
もちろん忘れた。
明日から札幌。しばらくブログもお休み。
by klaviermusik-koba (2006-03-07 19:37) 

strawbelly20

よかったら私のブログも見てください。
http://plaza.rakuten.co.jp/ichigo6123/
私は誰でしょう。
by strawbelly20 (2006-03-07 22:05) 

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