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馬車から客車への進化 [メルクリン]

今でもこんなのがイギリスで活躍している、というと驚かれる方もあるかも知れない。さすがにこのような3軸のものはないにしても、ボギーのものはごく当たり前に存在し、ロンドン近郊の本線上を大いばりで疾走している。
各コンパートメントに両サイドに一つづつドアがあって、ドアの両脇に小窓があり、一つのコンパートメントを形成している。これは明らかに乗合馬車のアイデアをそのまま客車に応用したものだが、確かにこの方式だと、廊下や通路という無駄なスペースがいらないから短距離用の小型車にはうってつけだろう。しかしこれでは乗客は走行中はトイレにも移動できないし、車掌は検札も出来ない。(物理的には不可能ではないが外側の歩み板づたいの移動だから命がけになる)不便きわまりないから、大陸では客車が大型化し、乗車時間が長くなるようになるといち早くすたれた。

これはドイツの戦前のもので、私がドイツにはじめていった1960年にはもう営業運転は行っておらず、駅の引き込み線の片隅で廃車寸前になっているものが散見された程度だった。メルクリンの製品は24センチ客車全盛の時代物で、ダブルルーフ以外は全部金属製。最近までカタログには見られたがこのところ見ませんね。これを電車に改造したものが実物には存在したようで、ビューゲルを屋根の端につけている。でもこれを模型にしたものは私は寡聞にして知らない。


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Akira

懐かしい客車を拝見させていただきました。確かにメルクリンではサイドドア付き客車は少ないですが、今でも以下の客車はリリースされています。

http://www.maerklin.de/produkte/pdb/image.php?bezeichnung=Abteilwagen.&nr=43100&picname=43100.jpg

私には、サイドドア客車にしてはちょっと大型の印象があって持ってはいませんが。
by Akira (2007-05-26 17:47) 

klaviermusik-koba

古い映画によくでてきますよね。ドイツにはいつごろまであったのでしょう。多分これは構造上、通勤用くらいにしか使えないですよね。これの後継車が戦後の改造客車(3ドアのボギーと3軸のグリーンに塗装されたもの)ということになるのでしょうか。
by klaviermusik-koba (2007-05-26 19:05) 

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