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BR52 [メルクリン]


 この実物はもう1950年代に廃車になったとかで当然私も実物を見たことはないが、蒸気時代、最大の問題は水の補給で、給水装置はどこにでもあるというわけではないから、どれだけの距離を給水なしに運転できるかが、最大の課題だった。
 
 日本でも昔「つばめ」の蒸気時代、テンダーの後ろに補給水を積載したタンク車を連結して走ったことは、写真でごらんになった方も多いだろう。ヨーロッパでも様々な試みが行われたが、このテンダーの面白いのは、動力として使った蒸気を捨てないでもう一度テンダーに戻して、それを冷却して水にもどし再利用する、というアイデアで、もちろん100パーセントの再利用は無理としても、かなりな成果はあげたらしい。解説書によると、1200キロを給水なしで走れた、とあるから、もしそのデータを信じるなら、東京ー博多間は無停車で走れることになる。

 メルクリンでこれが初めて発売された時、びっくりしたのはテンダーも金属製で、かなりな重量があり、機関車本体より長いのではないか、と思われる程の大型のテンダーに、冷却用のファンがテンダーの別のモーターで作動し、停車中は自動的にファンのスピードがゆっくりになる、というもので、私は何が何でも欲しくなり、(何が何でも欲しくなると金のことは考えなくなる悪い癖がある)インサイダー向けではあったが、無理やり手に入れた。


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コメント 2

Akira

復水テンダーの52形をお持ちだったのですね。この機関車は、テンダーのファンが回転するので私も欲しかったのですが、やむなく断念しました。しかし、私も何が何でも欲しくなると金のことは考えなくなる悪い癖があるのは確かで、時々後になって青ざめてしまいます。
by Akira (2008-01-04 19:34) 

klaviermusik-koba

ちょうどこの頃からですね、メルクリンがこういう新しいアイデアをどんどん製品化していったのは。たいへん驚いた記憶があります。こういう実物が存在した、というのも驚きで、そういう意味では日本の蒸気はすべて安定第一で、よくも悪くも保守的でした。

そういえば模型の世界も、欧米に比べて、盛んな割にはシステムは保守的です。もっとも保守的であるが故に、価格が安いので、若いファンが増えやすい、という利点はあるとは思いますが。
by klaviermusik-koba (2008-01-05 08:16) 

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