岩手・宮城内陸地震

　どうもこの間から気になっていたのだ。この大地震の災害に遭われた方々にはお慰めの言葉もない。もう一度地図をよく調べたら、この震源地である国道３４２号は確か、７，８年前に一度私は妻と車を運転して旅行したことがある。仙台の仕事のついでに、夏休みでもあったので、中尊寺を見学して、矢びつ温泉に一泊し、３４２号を通って奥羽山脈を越えて、秋田県に抜けた。栗駒山を左に見ながら走る道路は、国道とはいっても、薄暗く、せまいヘアピンカーブの連続で、こんなところで何か起こったら大変だなあ、と思ったことも覚えている交通の難所である。

　風光明媚な栗駒高原がこんな大地震の震源になるとは、もちろん当時考えても見なかった。確かにあの地形をいま思い出してみると、国道といっても道幅は狭いし、山を切り開いたがけの間を通っているから、何か災害があったら、いたるところで交通遮断されるのは当然といっていい地形である。それにしても、もう少し震源地がずれていたら東北新幹線にも新潟大地震級の影響はあっただろうと思うとぞっとする。こんな地震国でまだ一度も新幹線の人身事故が起きていないのが不思議なくらいで、絶対安全といわれる新幹線も実際はなにが起きても不思議はない。今回の震災ももしかすると不幸中の幸いかも知れない。