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ワイン運搬車 [メルクリン]

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 メルクリンごく初期のワイン・カー。1960年のものである。ご覧の通りサイドボードの文字もほとんど簡略化されていてまことに素朴なモデル。これは先述の44型よりさらに古いもので、この時代は多くの製品は完成品とキットと両方が発売されていた。値段が安いから同じ内容なら私はキットのほうを買った。申しわけ程度ではあるがキットを組む楽しみも残してくれている。下回りは金属でフレームも、台車も1枚板をたたき出し、台車の車軸部分に穴を開けただけのごく原始的なもの。車輪も現代の台車のように車軸の先はとがっていず、ただはめ込んだだけのものだが、走行状態だけは現代のものとあまり遜色がないところはさすが。

 キットを組む、といっても、タンクの下にある突起を台枠にはめ込んであらかじめ熱しておいたドライバーで溶かして固定するだけの簡単なもの。4個のバッファーも同じ。はしご類は、台枠の穴にはめ込んで先端をドライバーでかしめるだけ。ねじ類は皆無。BORDEAUXの文字も、古いから消えかかっているのではなくて、買ったときからほぼこんな状態だったと思う。細かく見れば写真のようなのだが、時折普通の貨物列車に組み込んでもあまり違和感がないところがすごい。ワインの樽だけがプラスティック製で、あとは全部金属。幼かった子供たちもずいぶん乱暴に扱い、だいぶん古びてはいるものの、あまり変形や変色はみられない。

 メククリンの当時の顧客にたいする最大の売りは「どんな複雑な工作もただ1本のドライバーだけで完成させられます」この姿勢は現代でもあまり変わらないようである。
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